北海道/弟子屈・川湯温泉「お宿欣喜湯別邸 忍冬」釘をも溶かす強酸性温泉!脅威のpH約1.73

北海道の東、摩周湖や屈斜路湖のある弟子屈(てしかが)町にある「川湯温泉」。『北の草津』とも呼ばれる強酸性の硫黄泉が特徴です。今回は、そんな「川湯温泉」の中でも特に酸性の強い湯として知られる「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」を紹介します。

源泉かけ流しの大浴場と、こだわりの夕食を楽しめることに加えて、屈斜路湖・摩周湖・神の子池などの観光拠点としてもオススメですよ。

写真:川湯温泉「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」の大浴場

川湯温泉

温泉街のなかを温泉成分を含んだ川が流れ、温泉街を歩くとほんのりと硫黄の香りがしてきます。

「川湯温泉」の泉質は強酸性の硫黄泉で、その良質の温泉は『北の草津』とも呼ばれる程です。

お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)

「川湯温泉」街の中でも特に酸性の強い湯として知られているのが「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」で、ここのpHはなんと、pH1.73! あの「草津温泉」でもpH値2.05。その酸性の強さは釘をも二週間で溶かし切ってしまうほどです。

効能は慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病、高血圧動脈硬化症に効果があると言われています。

こだわりの夕食

「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」は川湯温泉の宿の中でも高級感のあるお宿です。

「川湯温泉」のホテルでは夕食の提供がない場合も多く、温泉街に夕食を食べに行く宿泊客も多いなか、「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」では夕食にこだわっています。

写真:ブュッフェ会場

個室で地元食材をメインにした懐石料理を楽しむプランと、川湯温泉では初めての本格ビュッフェプランとがあります。

懐石プランでは根室産メンメ(きんき)を使ったネギメンメ鍋や摩周和牛や網走和牛などその時々に近郊で仕入れた道産牛の石焼が人気です。

ビュッフェプランでは硫黄山蒸し料理やライブキッチンで握りたてのお寿司や揚げたての天ぷらが好きなだけ食べられます。

写真:海鮮焼きもあります

またビュッフェプランではアルコール含めた飲み物は全てフリードリンクとなっています。お酒は定番のビールやレモンサワー、そして釧路や根室の地酒と種類豊富です。

朝食はバイキング形式

朝食はバイキング形式で、新鮮なホタテやサーモンのお刺身や出来立ての目玉焼きとフレンチトーストがおすすめです。

写真:サーモンやホタテも食べ放題
写真:いくらかけ放題

源泉掛け流しの大浴場

大浴場は強酸性の温泉を源泉掛け流しで使用しています。

写真:川湯温泉「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」の大浴場

pH1.73と聞いて恐る恐る入浴しましたが、当たり前ですが痛みとかはありません。

ただ擦り傷や切り傷があると滲みてかなり痛い時もあるのでご注意ください。

写真:川湯温泉「お宿欣喜湯 別邸 忍冬(SUIKAZURA)」の露天風呂

肩までしっかり使っていると身体の芯から温まり、温泉から上がってもしばらくは身体が暖かいままでした。また露天風呂やサウナも完備されていてます。

ラウンジ

一階にあるカフェラウンジは広々していて席数も多く、ソフトドリンク、アルコールがフリードリンクとなっていて、お風呂上がりにのんびり過ごすのにおすすめです。

写真:ラウンジ1
写真:ラウンジ2

客室

客室の種類も豊富で貴賓室の凛(りん)と蘂(はな)は最上階にあり最大7名までに利用できる洋室リビング、和室、メゾネットタイプのベッドルームを備えた最高級ルームとなっています。

その他和風のツインルームや和風トリプルルームは和室にベットが設置されています。

屈斜路湖

写真:屈斜路湖

「川湯温泉」の温泉街から車で5分程で見えてくるのが屈斜路湖です。

屈斜路湖は世界でも有数の大きさを誇る国内最大のカルデラ湖です。

火山活動から生まれた湖のため、湖畔には多くの温泉が湧出しています。

屈斜路湖の周辺には湖と繋がっているような露天風呂があったり、アイヌの方が代々住んでいるコタン(アイヌの集落)もあります。

砂湯

砂湯と呼ばれるスポットでは砂浜を掘ると温泉が湧き出します。

砂湯周辺は温泉の熱で暖かいため厳寒期でもここだけは凍ることがなく、シベリアから渡ってきたオオハクチョウたちが群れをなしている光景は屈斜路湖の絶景として知られています。

摩周湖

写真:摩周湖

「川湯温泉」の温泉街から車で20分ほで摩周湖に到着します。

摩周湖は日本でもっとも、世界ではバイカル湖についで2番目に透明度の高い湖として知られています。

湖の淵が急激に深くなっていることとその透明度から青以外の光の反射が少なくなるため、よく晴れた日の湖面の色は「摩周ブルー」と呼ばれています。

冬になると摩周湖にある他の展望台は通行止めになりますが、「摩周湖第一展望台」は一年を通じて摩周湖を眺められます。

2022年夏には「摩周湖カムイテラス」が改装オープンし、星空観賞の名スポットとなりました。

併設されている「摩周湖レストハウス」はお土産と軽食の販売が行われており、手作りの名物「いもだんご」や「摩周ブルーソフト」が人気です。「摩周ブルーソフト」は水色のソフトクリームでほんのりミント味がします。

神の子池

写真:神の子池

「川湯温泉」の温泉街から30分ほどで神の子池に到着します。

神の子池は「川湯温泉」のある弟子屈町の隣の清里町にあり、青く煌めく水面が美しいことで知られています。

神の子池という名前はアイヌ語で神の湖と言われる摩周湖の水が湧き出しているという説があることから神の子池と呼ばれています。

池の周囲は220mで水深は5mと小さな池ですが、そこに伏流水が1日12,000tも湧き出ており、澄んだ水が不思議な青色に輝いています。

夏場は駐車場も整備されているため車で池のすぐ側まで行くことができ、神の子池を一周することができます。

冬には道が除雪されませんが、スノーシューを履いて片道2キロほど歩くと雪の中でも凍ることのない神の子池を堪能することができます。

(取材・文:mukab、編集:Vermiliおん)

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