神戸がC大阪との激戦を佐々木の1発で制す! マタ&ヴェーチェイの本拠地デビューはお預け【明治安田J1第28節】

23日、明治安田生命J1リーグ第28節のヴィッセル神戸vsセレッソ大阪がノエビアスタジアム神戸で行われ、神戸が1-0で勝ち切った。

横浜F・マリノスと激しい首位争いを繰り広げる神戸。横浜FMが直近3試合未勝利と苦しむなか、首位の神戸も前節サンフレッチェ広島に敗れており、勝ち点差はわずかに「1」。悲願のJ1初制覇に向け、関西対決で敗れるわけにはいかない。

対するC大阪、今節含めて残り7試合で神戸との勝ち点差は「7」。こちらも初のJ1制覇へ可能性を残しているなか、3連勝で迎えた前節・鹿島アントラーズ戦は敗れて足踏みしており、是が非でも神戸から3ポイントを積み上げておきたい。

白熱したデュエルが繰り広げられながらも互いに決定機なしで迎えた20分、神戸はショートカウンターから大迫が前を向き、C大阪のDF鳥海をかわしてボックス手前から右足シュート。威力は十分だったが、惜しくもゴール右上へ外れる。

前半から攻守の入れ替わりが早い好ゲームとなっている一戦だが、前述の大迫のシュート以外に両チームとも大きなチャンスはなく、時計の針が進んでいく。

44分、神戸はカウンターから二次攻撃を展開し、ボックス内までスプリントした山口の元に浮き玉ルーズボールが渡る。2016年の日本代表時代にイラク代表戦で決めたスーパーボレーを彷彿とさせるシチュエーションだったが、今回の右足ボレーはうまくミートしきれず、ゴール上へ外した。

55分、今度は大迫が右足ボレー。酒井からの良質なクロスをボックス内でワントラップすると、高く浮いたバウンドを見計らってから右足を一閃する。ただ、DFが視界に入ったためか、やや中途半端なミートになり、枠へ飛ばせなかった。

神戸は直後の56分、大迫とのワン・ツーで抜け出した武藤がボックス内まで侵入し、DFをかわし切る前に右足を振るが、シュートはC大阪のCKヤン・ハンビンの正面を突く。それでも徐々にゴールの気配が出てきた。

すると59分、自陣でのボール奪取から初瀬が前線へロングボールを蹴る。左サイドをスプリントした佐々木が最終ライン背後に抜け出し、C大阪の進藤と競り合いながらボックス内まで運び、最後は左足シュートをニアネットへ突き刺した。

17日が24歳の誕生日だった佐々木に爽快なゴールが生まれた神戸。72分には途中出場のジェアン・パトリッキが初瀬のクロスに飛び込むもわずかにゴール右へ。古巣対戦のアタッカーだが、追加点とはならなかった。

1点を追うC大阪は香川を中心に何度もゴール前へ迫るが、前半から決定機と呼べるシーンが一度もないまま、時計の針だけが進んでいく。失点直後から上門や奥埜、渡邉らアタッカーを次々と投入も、策に乏しく1点が遠い。

結局、佐々木の1発を守り抜いた神戸が1-0で勝利。2試合ぶりの白星となり、暫定ながらも2位・横浜FMとの勝ち点差を「4」まで広げた。なお、前節Jデビューのフアン・マタ、バーリント・ヴェーチェイだが、両者の本拠地デビューはお預けとなった。

C大阪にとっては痛恨の敗戦。勝てば暫定ながらも3位浮上となる状況だっただけに2連敗は痛い。

ヴィッセル神戸 1-0 セレッソ大阪

【神戸】

佐々木大樹(後14)

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