六角精児さん「芸備線は厳しい」 昨年プライベートで乗車し感じたこと 庄原市でローカル線シンポ

 「呑(の)み鉄」として知られる俳優の六角精児さんは、広島県庄原市で23日あったシンポジウム「芸備線・木次線 魅力を活かす方法を考える」でJR芸備線の現状を「厳しい」と繰り返し「鉄道とは何かを沿線住民に考えてほしい」と訴えた。

 全国有数の過疎区間である芸備線の庄原、新見市間を昨年、プライベートの旅で乗車したという六角さん。「地元の人は1人しか乗っていなかった。非常に厳しいと思った」と明かした。

 「車で移動する方が多いと思うが、芸備線について周りの方に考えてもらう機会が必要」と力説。車の運転免許証を返納する高齢者にも触れ「鉄道がなくなったらどうなるの。住民に考えてほしい」とし、住民同士での働きかけも促した。「以上、鉄道ファンからの声でした」と、笑いを誘うことも忘れなかった。

 六角さんは、NHKのBS番組で全国のローカル線を巡回。車窓をさかなに缶ビールを飲み、途中下車しては沿線の酒蔵で試飲を楽しみ、地域の魅力も発信している。参加者から「芸備線と木次線も番組で取り上げてほしい」との声が上がると「NHKのスタッフさんに声をかけたいと思います」と応じた。

芸備線への熱い思いを語る六角さん

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