課題解決へ副業促進 茨城県事業 企業や人材が意気込み

「iBARAKICK!(イバラキック)」キックオフイベントで意気込みを語る参加者ら=水戸市大工町

茨城県の副業促進事業「iBARAKICK!(イバラキック)」のキックオフイベントが23日、水戸市大工町のホテル・ザ・ウエストヒルズ水戸で開かれた。副業をする人材と県内の受け入れ企業の担当者らが集い、経営課題や地域課題の解決を目指した新たな事業展開に向け意気込みを語った。

イバラキックは県内の企業が東京都内などから副業人材の受け入れを進められるよう、県が支援する事業。専門的な技術を持った人材と企業を結び付け、地域交流や移住を促そうと、昨年度から始まった。

本年度の受け入れ企業は理容業のエイチ・エス・ケイ(水戸市)や製茶問屋の大島清吉商店(古河市)など16社。副業人材はマーケティングやIT、デザインなどを専門とする18人が選ばれた。

ミツギ写真(鹿嶋市)は、写真を通じて子育ての悩みを解消できる場の創出を目指す。1児の父でもある同社取締役の三次義友さん(40)は「お客さまから子育ての悩みを聞くことがよくあった。悩みの共有だけでもできるようなイベントなどを考えたい」と話した。

人材育成などを手がけるEmmagination(日立市)は発達障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの生きづらさを抱える人向けのタスク管理ノートの販売に向けた事業を展開。心理学やメンタルケアの専門家・今関仁智(まさとし)さん(40)とタッグを組み、効果の検証などを行っていく。

副業人材に茨城県を知ってもらおうと、24日は企業訪問ツアーを実施する。来年2月に成果報告会を開く予定。

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