25周年記念しデリバリー計画…にぎやかしのお手伝いを 10月21、22日、ときがわの「番匠一座・夢ちんどん」

ときがわ町を拠点に活動する「番匠一座・夢ちんどん」のメンバー。右から3人目が座長の小室敏夫さん

 ちんちんドンドン♪ちんドンドン♪―。辺りにかねと締め太鼓の音色が響くとお祭りムードが一気に増してくる。イベントを盛り上げてくれる「ちんどん屋」。埼玉県ときがわ町を拠点に活動する「番匠一座・夢ちんどん」は10月21、22の2日間、一座結成25周年を記念して町内を巡りながら演奏する「デリバリーチンドン」を計画している。コロナ禍でこの数年間、活動がままならなかったが、古き良き音色を再び届けていきたいと意気込んでいる。

 番匠一座はもともと、国定忠治などを演じるアマチュアの大衆劇団として誕生した。その後、新しい取り組みもやっていこうと、ちんどん屋を始めた。当初は楽器の演奏もできないメンバーだったというが、ペギー葉山のヒット曲「南国土佐を後にして」を手始めに覚えようと毎週集まり練習した。何もお手本がなくクラリネットの組み立て方も分からない状態だったといい、地元のチンドン好きから教えてもらいながらのスタートだった。 最大で座員20人の大所帯の時期もあったが、現在は11人で活動している。コロナ禍前までは県内各地で年間60件ほどの演奏活動をこなし、イベント会場だけではなく、施設から慰問の依頼も多かったという。

 小室敏夫さん(69)が座長になってから3年間、ずっとコロナ禍続きで、演奏を披露する機会がなかった。「チンドン屋に取り組む他県のメンバーとも連絡を取り合いながら励まし合った」という小室さん。今後は関心のある若い人たちにも参加してもらい、活動をつなげていきたいと考えている。

 「今回の巡回演奏を機に各地のイベントを盛り上げ、にぎやかしのお手伝いができたらうれしい」と、意欲を見せている。

 問い合わせは、小室さん(電話090.3209.8759)へ。

© 株式会社埼玉新聞社