里山再現 大切さ訴え 淡水魚や剥製の展示 「うみがたり」5周年企画で

里山を再現した「さとやまAQUARIUM」。水槽や剥製に展示に、香りや音の演出も加えている

上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」は11月26日まで、開館5周年企画「秋のうみがたり2023」を開いている。上越の豊かな里山と、それを守る大切さを伝える特別展「さとやまAQUARIUM」などを行っている。

さとやまAQUARIUMは1階催事ホールに里山を再現。川や湖沼の魚や昆虫、哺乳類、鳥類など里山にすむ生き物を紹介している。魚類は生息エリアごとに水槽を分け、館内で飼育していないアユカワや、絶滅の危機にあるキタノアカヒレタビラなどを展示している。

上越地域で種類が豊富なカエルは11種類を展示、アナグマやタヌキ、ヤマドリなど哺乳類や鳥類は剥製で紹介している。同館は「上越の豊かな里山をどう守るかを考えるきっかけになれば」と話す。

特別展に合わせて同市の五智公園で実際の里山を歩く「さとやまガイドツアー」を行っている。今後は10月8、22日と11月5、19日のいずれも午後1時30分から行う。参加無料、実施日の10日前までに電子メール「info@umigatari.jp」に申し込む。

同館は糸魚川市の県立海洋高と共同で、魚の排せつ物を栄養として植物を水耕栽培する「アクアポニックス」に取り組んでおり、同期間中に1階フィーディングプールで栽培の様子を展示している。合わせて館内のレストラン「レストランテ ロス クエントス デルマール」で同校生徒がアクアポニックスで育てたバジルを一部使用したピザを販売している。

コイの池でコマツナなどを栽培するアクアポニックス

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