「底力を証明できた」 米澤蓮は猛追2位でシード“当確”

不調のドライバーは無理して使わず、スコアメークした(撮影/中野義昌)

◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 最終日(24日)◇小野東洋GC(兵庫)◇7113yd(パー72)◇晴れ(観衆2098人)

4打差8位から出た米澤蓮は5バーディ、ボギーなしの「67」で回り、通算17アンダー2位タイで大会を終えた。3日目に「72」と伸び悩んだのが優勝に3打足りなかった要因とし、「悔しいですね。でも、成長を感じる週末になった」と顔を上げた。

前半1番、2番(パー5)で連続バーディを奪い、6番で3つ目のバーディを奪取。後ろに3組が控えつつも、ハーフターン時はトップと1打差の15アンダーになった。11番(パー5)では125ydを1.5m、12番(パー3)では2mに寄せて連続バーディにしてプレッシャーをかけた。

この日はスコアを1つも落とすことなく、4日間トータルでもボギーをたたいたのは3日目の3番(パー3)と13番だけ。調子が出ないドライバーを無理して振るのではなく、ティショットではほかのクラブも使った。14本のクラブをフルに使ってスコアメークする戦術が生き、「自分の底力を証明できたと思う」と力強くうなずいた。

優勝には3打足りずも成果を感じる1週間になった(撮影/中野義昌)

6月「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」は2位で決勝ラウンドを迎えたが、3日目「72」、最終日「70」と伸び悩んで7位で終わった。「同じような展開だったけど、あの時に比べたら今回はすごくいいプレーができた」。実質ツアー参戦2年目とあって「強くなるための成長過程」と収穫につなげた。

今季は予選会(QT)で7位に入って前半戦の出場権をつかみ、出場優先度を入れ替えるリランキングで9位につけて後半戦に折り返した。「今は優勝を目指してやっているけど、シードは当然チラつくし、ガンガン行きたいけどボギーを打てないのは難しい」とジレンマとの戦いだったという。

今週を経て獲得賞金は1763万1814円となり、賞金シード“当確”の29位に浮上した。「勝てなかったけど内容は優勝に近いもの。そこは素直に評価して、何が足りなかったのかはこれから帰ってゆっくり考える。来週以降にしっかりと調整できれば」と次なる試合に備える。(兵庫県小野市/石井操)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン