岡山城の夜景 丸シール貼り表現 新見美術館で大村雪乃展

薄暗い会場に浮かび上がる岡山城(左)や東京(右)の夜景

 文房具の丸シールをパネルに貼って夜景を表現する美術家・大村雪乃さん(35)=東京=の展覧会「シールアート大村雪乃展 夜景旅行」(新見市、テレビせとうちなど主催)が、同市西方の新見美術館で開かれている。薄暗くした会場にはライトアップされた岡山城(岡山市)など40点が並び、来館者がうっとりと堪能している。

 岡山城は今年手がけた作品で、宵闇に幻想的に浮かび上がる天守閣が印象的。ライトアップした東京タワーが目を引く首都、ビル群と大観覧車の明かりが輝く横浜市の人気スポット・みなとみらい地区の夜景もある。

 暗色のパネルに光を表す赤や黄、オレンジといった色のシールを貼って制作しており、使用シールが約1万枚に上るという労作も。一見、夜景写真にも見え、来館者は作品に近づいたり、遠のいたりしながら眺めている。

 家族4人で訪れた岡山市立富山小6年の男子(12)は「実際に夜景を見ていると思うぐらいリアル。なのに近づくとシール。本当にすごい」と驚いていた。

 会期は10月9日まで。午前9時半~午後5時。月曜休館(9日除く)。観覧料は一般900円、大学生500円など。問い合わせは同美術館(0867―72―7851)。

岡山城天守閣のアップ。丸シールを使い明暗を表現している

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