豊岡演劇祭が閉幕、延べ1万人来場 最終日は日仏の学生が演目 大道芸や夜市もにぎわい

大道芸で盛り上がった「豊岡演劇祭2023」の夜市=豊岡市中央町

 豊岡市を中心に繰り広げられた「豊岡演劇祭2023」が24日、閉幕した。11日間で、主催者側が団体を招待する「公式プログラム」と、公募制の「フリンジプログラム」を合わせ、国内外の約90団体が参加。会期中に昨年並みの延べ1万人ほどが来場したという。

 2021年の新型コロナウイルス禍による中止を挟んで3回目。豊岡市の芸術文化観光専門職大学や城崎温泉街の他、兵庫県香美町の香住漁港、養父市のやぶ市民交流広場なども会場となり、計103プログラムが披露された。

 最終日は、演劇を学ぶ日仏の学生による共同演目「私はかもめ」を同大学で上演。豊岡市但東町の神社に残る農村歌舞伎の舞台では、民話を基にしたオリジナル神楽に、地元の子どもたちが出演した。同市役所前では午後10時まで大道芸や夜市でにぎわった。

 フェスティバルディレクターの平田オリザさんは「コロナ禍を経て、イメージしていた演劇祭の形に近づいた。それぞれの分野での著名なアーティストも集まり、幅の広い演目を上演できた」と総括した。(丸山桃奈)

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