【タイ】8月の車販売12%減、中国系シェア10%突破[車両]

タイ国トヨタ自動車(TMT)が22日に発表した2023年8月のタイの新車販売台数は、前年同月比11.7%減の6万234台だった。前年同月比のマイナスは、3カ月連続となる。日系が8割近い市場シェアを握る一方、比亜迪(BYD)や「MG(名爵)」、長城汽車(GWM)といった中国系のシェアが合計して10%を突破している。

8月の販売を車種別に見ると、乗用車が4.9%増の2万3,645台だった一方、商用車は19.9%減の3万6,589台だった。商用車の大部分を占める1トンピックアップは、32.6%減の2万4,622台だった。

ブランド別では、トヨタが10.6%減の2万871台。いすゞは28.2%減の1万1,380台、ホンダは0.2%増の7,084台だった。日系ブランドは、ホンダ以外は軒並み減少となった。日系ブランドのシェアは合計で76.4%。

日系以外では、フォードが36.8%減の2,956台。中国系では、前年同月では販売実績がなかったBYDが2,251台、MGが22.3%増の2,122台、GWMが32.2%増の1,071台だった。BYDと同じく前年の販売実績がないNETAが990台。中国系4ブランドのシェアは合わせて10.6%に達している。

■1~8月は6.2%減の52.5万台

1~8月の販売数は前年同期比6.2%減の52万4,784台。乗用車が9.4%増の19万4,243台、商用車が13.5%減の33万541台だった。

ブランド別では、トヨタが4%減の17万8,151台、いすゞが23%減の10万9,396台だった一方、ホンダは11.5%増の6万769台だった。日系のシェアは合計で78.9%。

日系以外では、フォードが11.3%増の2万5,838台でトップだった。中国系では、BYDは1万4,794台、MGは7.3%減の1万7,166台、GWMは12.4%増の8,070台、NETAが8,553台だった。中国系のシェアは合計で9.2%。

タイの自動車市場で日系ブランドのシェアは19年から22年は85.4~88%で推移していた。19年時点では中国系ブランドはMGのみだったものの、23年までに3ブランドが進出。23年1~8月はMGのシェアが3.3%で全体の6位、BYDが2.8%で7位につけている。

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