「高安、次こそは」 大相撲秋場所千秋楽 茨城・土浦でPV、市民がエール

高安が敗れて悔しがる後援会員や市民たち=土浦市役所

大相撲秋場所千秋楽の24日、トップを星一つの差で追う高安(33)=茨城県土浦市出身=を応援しようと、同市大和町の同市役所でパブリックビューイング(PV)が開かれた。高安は結びの一番で敗れて優勝決定戦に進めず、市民や後援会員ら約60人は「次こそは」「よく頑張った」「また応援しよう」と初の賜杯に希望をつないだ。

昨年は3場所で優勝争いに絡み、賜杯まであと一歩に迫った高安。「今場所こそ」と詰めかけたファンは、トップを走る熱海富士の敗戦で一気に期待を高めた。しかし、高安が大関霧島にいなされ土俵にばったりと両手を付くと、ファンたちは悲鳴を上げ、天を仰いで悔しがった。高安土浦後援会の会長代理、中川喜久治さん(69)は「最後まで盛り上げてもらったけど残念。けがなど逆境にめげず、次こそは優勝を」と悔しさをにじませた。

巡業や両国国技館でも応援するという同市出身の会社員、広瀬典子さん(43)=同県石岡市=は、途中から腰を痛めた様子で戦い続けたのを心配しつつ「土浦での優勝パレードを夢見ている」と期待した。高安が小学生時に英会話スクールで指導した米国人のヒップス・マイケルさん(51)=土浦市=は「最後は勝ちたいと力んだのかな。絶対優勝すると信じている」と話した。

最前列で見守った安藤真理子市長は「正々堂々とした取組は地元土浦に勇気と元気をもたらした」とコメントした。

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