70代女性が行方不明に 知らせを聞いた隣家の父娘が捜索して発見救助 兵庫・宍粟

のじぎく賞を受けた久内誠さん(右)と涼鈴さん=宍粟署

 行方不明になった70代女性を発見して助けたとして、兵庫県警宍粟署は、宍粟市の自営業久内誠さん(45)と、長女の涼鈴(すずり)さん(15)に県の善行賞「のじぎく賞」を伝達した。

 8月19日午後7時50分ごろ、女性の夫から「目を離した際に妻がいなくなった」と宍粟署に通報があった。署員約10人で捜索に当たったが、なかなか見つけられなかった。

 誠さんは同日午後8時ごろ、隣に住む女性が行方不明になっていることを妻から聞き、自宅にいた涼鈴さんと捜しに向かった。約1時間半後、懐中電灯の明かりの先に女性の姿がぼんやりと見えた。女性は道路から外れた川沿いの茂みに立っており、自宅から70メートルほどしか離れていなかった。

 「大丈夫?」と声をかけると、女性は「散歩していたら道を間違えて分からなくなった。ごめんね」と答えた。誠さんが体を支えて誘導した際、女性は大量の汗をかいていたという。

 涼鈴さんは「けがもなく、すぐに見つかって良かった」。誠さんは「賞をいただけて光栄」と話した。(村上晃宏)

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