二人のピアニスト、ジャズ、「ゴッドファーザー」 映画のポイントをひも解く「白鍵と黒鍵の間に」特別映像

2023年10月6日より劇場公開される、池松壮亮が2人のピアニストを演じ、初のピアニスト役に挑む映画「白鍵と黒鍵の間に」から、映画の世界観を4つのテーマに沿って焦点をあてた、4種の特別映像が公開された。

1つ目は、主演の池松壮亮が1人二役で演じるジャズピアニストの博と南をメインに描いた「二人のピアニストver.」。銀座の夜の街で二人のピアニストが出会い、交差する運命の瞬間が描き出される。そこには、謎の男“あいつ”(森田剛)や、二人のピアニストと接点を持つ先輩ピアニストの千香子(仲里依紗)という、二人の運命を狂わせていくクセ者たちの姿も映し出されている。

”弾いてはならないあの曲”として重要な意味を持つ「ゴッドファーザー 愛のテーマ」が流れる「ゴッドファーザーのテーマver.」では、池松自身が奏でるあの名曲とともに、次々と事件が巻き起こる銀座の一夜の狂騒を予感させる映像となっている。

「ジャズ・セッションA ver.」では、シンガーのリサを演じるクリスタル・ケイ、近年東京の音楽シーンで活躍しているサックス奏者、松丸契らが登場。セッションを披露するほか、期間限定の再結成でも話題となった元男闘呼組・高橋和也演じるバンマスの三木もギター片手にサウンドに彩りを添える。一方、「ジャズ・セッションB ver.」では、打って変わって、即興的な印象強い音楽が耳に残る。演奏するのは、池松壮亮と松丸契の二人。ゴミ捨て場に捨て置かれたピアノとサックスの音色とともに、後ろを走る電車の音までもが音楽の一部かのような演奏シーンとなっている。

「白鍵と黒鍵の間に」の舞台は、昭和末期の夜の街・銀座。夢を追う男と夢を諦めた男、音楽好きのヤクザの親分と出所したばかりのチンピラ、アメリカ人の歌姫やベテランのバンドマスターらが入り乱れ、現実と幻想の間を駆け抜ける狂騒の一夜が描かれる。南は才能にあふれているが、夜の世界のしがらみに囚われて夢を見失ってしまったピアニスト。博は希望に満ち、ジャズマンになりたいという夢に向かって邁進(まいしん)する若きロマンチスト。時にすれ違い、時にシンクロするカードの裏表のような関係の2人の主人公を池松壮亮が演じる。

原作は、ジャズミュージシャンでエッセイストとしても才能を発揮する南博の「白鍵と黒鍵の間に-ジャズピアニスト・エレジー銀座編-」。ピアニストとしてキャバレーや高級クラブを渡り歩いた3年間の青春の日々をつづった回想録を、共同脚本を手がけた冨永昌敬監督と高橋知由が一夜の物語へと大胆にアレンジした。南博がモデルの主人公を「南」と「博」という2人の人物に分けて描く。

【作品情報】
白鍵と黒鍵の間に
2023年10月6日(金)テアトル新宿ほか全国公開
配給:東京テアトル
©2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会

© 合同会社シングルライン