NASAフランク・ルビオ宇宙飛行士、米国人による連続宇宙滞在時間の最長記録を更新中

国際宇宙ステーション(ISS)には2023年9月22日の時点で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の古川聡宇宙飛行士をはじめ10名のクルーが滞在しています。そのうちの1人、アメリカ航空宇宙局(NASA)のフランク・ルビオ(Frank Rubio)宇宙飛行士の連続宇宙滞在時間が、2023年9月21日でちょうど1年に達しました。ルビオ飛行士はアメリカ人宇宙飛行士による連続宇宙滞在時間の最長記録保持者となっています。【2023年9月22日14時】

【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)に係留中のクルードラゴン宇宙船「フリーダム」の船内から、Crew-5ミッションのクルーを乗せた別のクルードラゴン宇宙船「エンデュランス」がISSに接近する様子を見守るアメリカ航空宇宙局(NASA)のフランク・ルビオ宇宙飛行士。2022年10月6日撮影(Credit: NASA)】

ルビオ飛行士はロスコスモスのセルゲイ・プロコピエフ(Sergey Prokopiev)宇宙飛行士とドミトリー・ペテリン(Dmitry Petelin)宇宙飛行士とともに宇宙船「ソユーズMS-22」に搭乗。ソユーズMS-22は日本時間2022年9月21日にバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、翌9月22日にISSに到着しました。

3名のクルーのISS滞在期間はもともと6か月間ほどの予定でしたが、搭乗してきたソユーズMS-22から冷却剤が漏れるトラブルが2022年12月に発生したことで予定が変わります。同船はクルーの帰還に用いないことが2023年1月に決定し、ルビオ飛行士らは滞在期間を延長した上で、次の宇宙船「ソユーズMS-23」で帰還することになりました。無人で打ち上げられたソユーズMS-23は2023年2月に無事ISSに到着し、入れ替わる形でソユーズMS-22は無人のまま地球へ帰還しています。

ルビオ飛行士は今回が初の宇宙飛行でしたが、当初予定されていなかった滞在期間の延長によって、プロコピエフ飛行士やペテリン飛行士とともに約1年間ISSに滞在することになったわけです。これまでアメリカ人宇宙飛行士による連続宇宙滞在時間はマーク・ヴァンデハイ(Mark Vande Hei)宇宙飛行士の355日間が最長でしたが、2023年9月21日の時点でルビオ飛行士の滞在日数は365日を数え、すでにヴァンデハイ飛行士の記録を上回っています。

NASAによると、ルビオ飛行士らの地球への帰還は2023年9月27日に予定されており、3名の連続宇宙滞在時間は371日に達する予定です。

関連
宇宙船「ソユーズMS-19」無事帰還、NASAヴァンデハイ飛行士は米国人の連続滞在日数を更新(2022年4月1日)
ロシアの有人宇宙船「ソユーズMS-22」打ち上げ 約3時間でISSへ到着(2022年9月22日)
無人のソユーズMS-23宇宙船がISSとのドッキングに成功 損傷した宇宙船と入れ替え(2023年2月28日)
冷却材が漏れたロシアの宇宙船「ソユーズMS-22」クルーを乗せず無人で帰還(2023年3月30日)

Source

  • Image Credit: NASA
  • NASA \- Rubio Spends One Full Year in Space; Cleaning and Maintenance Tasks Top Thursday’s Schedule

文/sorae編集部

© 株式会社sorae