「六甲ビール」製造会社に400万円超追徴課税 地ビールに砂糖加え出荷、発泡酒なのに3年間減税

アイエヌインターナショナルが製造する「六甲ビール」の商品

 地ビール「六甲ビール」を醸造するアイエヌインターナショナル(神戸市北区)が、発泡酒であるにもかかわらずビールの減税措置を受けていたとして、大阪国税局の税務調査で400万円超の追徴課税を受けたことが25日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、2020~22年、地ビールを缶に詰める際、砂糖を加えて出荷。酒税法施行令では、同社が製造する種類のビールに加えてよいのは果実や香味料などに限られており、砂糖を加えると発泡酒扱いとなる。

 租税特別措置法では、小規模醸造者がビールを出荷すると酒税が15%軽減される。同社は月に数千リットル出荷していたとみられ、約3年間分の減税措置は適用されないと判断したとみられる。

 同社は1997年に醸造を始め、六甲山の地下水と兵庫県産の山田錦を使った地ビールなどを造っている。中島学社長は「法に基づいて製造しており、国税局とは解釈が異なっていた。機密情報である製法や税務については何も答えられない」としている。(石川 翠)

© 株式会社神戸新聞社