2023年レギュラーシーズンはいよいよ最終週へ 注目ポイント8選

MLBの2023年レギュラーシーズンは、日本時間9月26日からいよいよ最後の1週間に突入する。すでにツインズ(ア・リーグ中地区)、ブレーブス(ナ・リーグ東地区)、ドジャース(ナ・リーグ西地区)が地区優勝を決め、オリオールズ、レイズ、ブリュワーズもプレーオフ進出を確定させているが、まだまだ両リーグで熾烈なプレーオフ争いが続いている。個人記録も含め、MLB公式サイトではウィル・レイッチ記者がレギュラーシーズン最終週の注目ポイントを8個ピックアップしている。

【1】ア・リーグ西地区の優勝争い
最大の注目は、なんといってもア・リーグ西地区の優勝争いだろう。現在はレンジャーズが再び首位に立ち、2位アストロズが2.5ゲーム差、3位マリナーズが3ゲーム差でレンジャーズを追いかけている。レギュラーシーズン最後の1週間、マリナーズはアストロズ3連戦、レンジャーズ4連戦とライバルとの直接対決が続く。どのチームが地区を制するのか、どのチームがワイルドカードを獲得するのか、どのチームがプレーオフ進出を逃すのか、三つ巴の争いからは最後まで目が離せない。

【2】ナ・リーグのワイルドカード争い
ナ・リーグのワイルドカードも熾烈な争いが続いている。フィリーズのワイルドカード1位、パドレスとジャイアンツの脱落はほぼ確定だが、2位ダイヤモンドバックス、3位カブス、4位マーリンズ、5位レッズの4チームが3ゲーム差のなかにひしめいている。レイッチ記者は「日程的には、メッツとパイレーツと対戦するマーリンズが有利で、ブレーブスとブリュワーズとの対戦を残すカブスが不利」と分析するが、果たしてどのチームがプレーオフに駒を進めることになるのだろうか。

【3】ア・リーグ東地区の優勝争い
ア・リーグ東地区の覇者がプレーオフにおいてア・リーグの第1シードを獲得することはすでに確定しているが、肝心の覇者がまだ決まっていない。オリオールズは地区優勝へのマジックナンバーを「3」とし、2014年以来9年ぶりの地区優勝が目前。ナショナルズとの対戦を残すオリオールズ、ブルージェイズとの対戦が残っているレイズという日程の違いを考えても、オリオールズの圧倒的優位は揺るがないだろう。

【4】ナ・リーグのMVP争い
レイッチ記者は「今季のナ・リーグのMVP争いほど興味深いレースは記憶にない」という。開幕からロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)がMVPレースの先頭を走り、前人未到の「40-70」も達成目前。しかし、そんなアクーニャJr.でもMVP確定とならないのが今季のナ・リーグだ。ムーキー・ベッツ(ドジャース)が猛烈な追い上げを見せ、総合指標WARではアクーニャJr.を上回る数値をマーク。右翼のほかに二塁と遊撃もこなし、「史上最強のユーティリティ・プレーヤー」として強烈な存在感を放っている。残した数字のインパクトではアクーニャJr.に分があるものの、投票者たちはどのような評価を下すのだろうか。

【5】ボビー・ウィットJr.の記録への挑戦
今季はすでにアクーニャJr.とフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)が「30-30」を達成しているが、もう1人ひっそりと「30-30」に迫ってる選手がいる。102敗を喫したチームで孤軍奮闘するボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)だ。現時点で29本塁打&48盗塁をマークし、今季3人目の「30-30」達成まであと1本塁打。もし1本塁打&2盗塁を加えることができれば、バリー・ボンズ、エリック・デービス、アクーニャJr.に次いで史上4人目となる「30-50」が達成される。

【6】トレイ・ターナーの盗塁成功率100%なるか
トレイ・ターナー(フィリーズ)は今季ここまで26本塁打&29盗塁を記録。「30-30」達成の可能性も残しているが、それとは別に、メジャー新記録を樹立するチャンスがある。今季のターナーは29盗塁をマークし、盗塁成功率100%をキープ。これまで盗塁死0の選手によるシーズン最多盗塁記録は2009年チェイス・アトリーの23盗塁であり、ターナーが盗塁死0のままシーズンを終えれば、メジャー新記録が樹立される。

【7】ルイス・アライズは打率.350をキープできるか
開幕から打率4割への挑戦で注目されていたルイス・アライズ(マーリンズ)は、現在も.353という高打率をキープしている。もし打率.350以上でシーズンを終えれば、2010年ジョシュ・ハミルトン以来13年ぶりの快挙となる。なお、アライズは昨季ツインズでア・リーグ首位打者に輝いており、今季も首位打者になればリーグを跨いで2年連続。両リーグ首位打者は近代野球ではDJ・ラメイヒュー(ヤンキース)に次いで2人目だが、2年連続ならもちろん史上初である。

【8】名選手たちとのお別れ
今季限りでの現役引退を表明しているミゲル・カブレラ(タイガース)とアダム・ウェインライト(カージナルス)にとって、現役最後の1週間となる。ウェインライトに関しては代打で打席に立つ可能性があることも噂されている(ウェインライトはシルバースラッガー賞経験者)。レイッチ記者はこの2人以外に、ザック・グレインキー(ロイヤルズ)、リッチ・ヒル(パドレス)、ジョーイ・ボットー(レッズ)といったベテラン選手たちの名前を挙げているが、彼らがフィールドに立つ姿も今季で見納めとなるかもしれない。優勝争いやタイトル争いはもちろん、レジェンドたちの最後の雄姿からも目が離せない1週間となるだろう。

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