厚生労働省は25日、製薬大手エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病新薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」の製造販売を承認した。年内にも保険適用される見通し。
アルツハイマー病の「原因物質」を除去する効果
今回承認された同薬は、アルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質「アミロイドベータ」を脳内から除去する効果が認められており、既存薬と違い「進行抑制」を目指せる初の処方薬となる。承認はアメリカに続いて2カ国目。
処方対象となるのは「早期のアルツハイマー病患者」とその前段階とされる「軽度認知障害(MCI)」の人で、2週間に1回通院し点滴で投与を受ける。エイーザイでは国内の対象患者数は5−6万人程度と推計している。米国での臨床試験では、18カ月投与を続けた場合、投与を受けなかった場合とくらべ27%ほど病状の進行を抑制できたとの結果が出ている。