吉田屋(青森・八戸市)の駅弁食中毒 地元保健所、原因特定へ食材全体を調査

 青森県八戸市の「吉田屋」の駅弁を食べた21都県の270人が黄色ブドウ球菌とセレウス菌による食中毒になった問題について、熊谷雄一市長は25日の定例記者会見で「全国の広い範囲で多数の皆さまの健康被害を引き起こしたことは、地元市長として大変残念。今後再発防止へ吉田屋に対する衛生指導を徹底していく」と述べた。市保健所は引き続き食中毒が発生した原因の究明などに向け、調査を進めている。

 熊谷市長は「体調を崩された皆さまに心からお見舞いを申し上げる」とし、「今後一層食品衛生への取り組みを進め、安全な食品を安心して召し上がっていただけるよう努めていきたい」と強調した。

 八戸市保健所の石井敦子副所長兼衛生課長は「まだ原因が特定できる状態ではない。ご飯を含めて食材全体について調べている」と説明。「(食材が)製造施設の中でどのような取り扱いがなされたのか、当時の製造がどのようになされたかなど、吉田屋と詰めていく。今は吉田(広城)社長と電話でやりとりしている段階で、ある程度めどがついたら現場(同社)に行くこともあると思う」と語った。

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