厚木の小学校統廃合 市教委が「方向性」発表 荻野、小鮎地区で統合

教室(資料写真)

 児童・生徒数の減少が見込まれる中、厚木市教育委員会は25日、荻野地区と小鮎地区の市立小学校を統合する「方向性(案)」を発表した。荻野地区は現在の3校を2校または1校に、小鮎地区は2校を1校に統合する考え。両地区の保護者や住民の意見を聞く意見交換会を10月9日から11月4日までに、関係5校でそれぞれ実施する。同市ではこれまで小中学校の統合は実施しておらず、具体的な校名を挙げたのは初めて。

 市教委によると、同市の児童・生徒数はピークの1985年度に2万8568人だったのが、本年度は1万6085人と約44%減少した。市は21年度策定の「市立小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針」で、適正規模を小学校は全校で12~24学級、望ましい通学距離はおおむね3キロ以内、中学校は9~18学級、望ましい通学距離はおおむね4キロ以内-とした。

 適正規模にする「方策」として(1)通学区域の変更(2)学校の統廃合(3)通学区域制度の弾力的運用-などを示した。同時に小中学校とも全校で6学級以下の小規模校は「優先して適正規模の方策を検討する(優先的対象校)」としていた。本年度実施した将来推計では、9年後に6学級以下の「優先的対象校」は小学校7校、中学3校だった。

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