米、対中で太平洋連携強化 クック、ニウエと国交樹立

「太平洋諸島フォーラム(PIF)」との第2回首脳会議に出席したバイデン大統領。右はブリンケン国務長官=25日、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は25日、ホワイトハウスで、太平洋の18カ国・地域で構成する地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」との第2回首脳会議を開いた。インド太平洋地域で影響力を増す中国をにらみ、気候変動や違法漁業への対策など多分野の連携強化に向けた共同声明を発表。首脳会議に合わせ米国はクック諸島、ニウエを国家承認し、国交を樹立した。

 バイデン氏は「自由で開かれ、安全で繁栄したインド太平洋の実現に向け、共に取り組む決意がある」と述べた。新たなインフラ支援の拠出で議会と調整していると明らかにした。

 中国と関係を深めるソロモン諸島のソガバレ首相は22日、ニューヨークでの国連総会一般討論で演説したが、米国との首脳会議は欠席した。

 共同声明は、海洋の秩序を保つ枠組みとして国連海洋法条約の重要性を再確認。海面上昇をもたらす地球温暖化を「最も重大な脅威」とし、経済協力や人的交流の促進をうたった。2025年に第3回首脳会議を実施し、それ以降も隔年で開催することを確認した。

© 一般社団法人共同通信社