小田急ロマンスカーSEが「機械遺産」に 流線形など先端技術を採用

機械遺産に認定されたロマンスカーSE=海老名市めぐみ町のロマンスカーミュージアム

 小田急電鉄の鉄道博物館・ロマンスカーミュージアム(海老名市めぐみ町)に展示されているロマンスカーSE(3000形)が、日本機械学会の「機械遺産」に認定された。同社で1957年から92年まで活躍したSEは、先頭部の形状が開発当時は一般的ではなかった流線形なのが特徴で、現在のロマンスカーの源流となっている。車体の開発にさまざまな先端的技術が採用された点などが評価された。

 機械遺産は、歴史に残る機械技術関連遺産を大切に保存し、次世代に伝えることを目的として、同学会が認定するもの。SEは第118号として今年8月7日に認定された。

 「SE」は「Super Express(スーパーエクスプレス=超特急)」の略。新宿-小田原間を60分で結ぶという目標の下、高性能な特急専用車両として開発された。

 開発に当たっては、空気抵抗低減のために本格的な風洞実験を行って先頭部の形状を流線形にしたほか、車体のフレームと外板を一体化した「モノコック構造」を採用して軽量化を図った。

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