「消防士の日常って?」宝塚消防のインスタ好評 救急車やサイレンの疑問、任務中の食事や裏話も

公式インスタグラムをPRする宝塚市消防本部隊員=宝塚市伊孑志3

 兵庫県宝塚市消防本部の公式インスタグラムの人気が急上昇している。隊員らの日頃の活動や訓練に加え、任務中に食べるご飯や「あるあるネタ」、裏話などを投稿。フォロワー数はまだ3千人台だが「消防士の素顔が分かる」と好評で、ねぎらいや応援のコメントが寄せられている。

 「救急車がなかなか出発しないのはなぜ?」「サイレン音で災害の種類が分かります」。公式インスタグラムには、閲覧者の興味を引く投稿が並ぶ。「THE消防飯」シリーズでは、迅速に作れる冷凍食品のちゃんぽんなどを食べる消防隊員らの様子を投稿。「消防士あるある」では、マイカーに乗って道を曲がる際にハンドルを切ると、癖で「よしっ」と思わず声が出てしまうといったエピソードを紹介している。

 阪神間の8市町では、同市以外に尼崎、伊丹、三田の3市が消防の公式インスタグラムを運用している。宝塚市消防本部は2021年11月に開設。当初は写真をふんだんに使って「ばえる(映える)広報」を目指したが、約1年経過してもフォロワー数は約500人と低調だった。

 そこで同本部は昨年9月、東、西の両消防署にも呼びかけ、動画編集や写真撮影が得意な若手職員8人で「SNS推進プロジェクトチーム」を結成した。動画やイラスト、音楽も活用し、視聴者が「見てみたい」と思う企画も募集。動画生配信機能「インスタライブ」にも挑戦した。

 するとフォロワー数は一気に増え、今年3月に3千人を突破し、現在は3800人超。最近は庁舎の見学に訪れる子どもらも増えたという。同本部は「フォロワー数7千人を目標に、消防や救急活動のエピソードなど面白い企画をどんどん考えていきたい」としている。(西尾和高)

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