「この画面でした」女性に見せた注意喚起シート、PCのサポート詐欺被害防ぐ コンビニ店員2人に感謝状

大林雅明署長(左)から感謝状を受け取る西田実花さん(中央)と小津詩子さん=川西市清和台西5、ローソン川西清和台西店

 勤務するコンビニ店で高齢女性が特殊詐欺被害に遭うのを防いだとして、兵庫県警川西署は、川西市清和台西5「ローソン川西清和台西店」の店員、西田実花さん(20)と小津詩子さん(24)に感謝状を贈った。詐欺の手口で使われるパソコン画面を模した注意喚起シートが役に立った。(吉田敦史)

 8月26日午後10時前、同店を訪れた高齢の女性客が、慌てた様子で西田さんに「パソコン詳しいですか」と尋ねてきた。自宅でパソコンを使用中、突然大きな音とともに警告画面が表れたという。女性が表示された番号に電話すると、電子マネーカード3万円分を買うよう指示され、同店を訪れた。

 パソコン画面にウイルス感染などの警告を表示させ、修理サポート代金として電子マネーなどをだまし取る「サポート詐欺」かもしれない。西田さんと小津さんは「こんな画面ではなかったですか」と女性に1枚のシートを見せた。サポート詐欺で表示される警告画面を模したシートだ。県警から注意喚起用としてコンビニ店に配られており、レジのそばに置いていた。女性は「この画面でした。やっぱり、詐欺ですよね」とすんなり聞き入れ、購入を思いとどまったという。

 西田さんと小津さんは「女性はどこかで詐欺かもしれないと思いながらも、警告音が怖くて動転し、支払って解決できるなら早くしたい、と焦った様子だった」と振り返り「止められてよかった。今後も被害防止に努めます」と話した。

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