日本時間26日、MLBでは4試合のみの開催だったが、いずれもプレーオフ争いに絡む球団が登場し、熱戦を繰り広げた。
今日の試合で光ったのは“エースの意地”だ。
ア・リーグ西地区の優勝争いの注目カード、アストロズ対マリナーズは、ジャスティン・バーランダーとルイス・カスティーヨが激突する好マッチアップだった。
前カードでロイヤルズにスウィープを喰らい、タイブレーカーや日程がマリナーズに与する状況下で、プレーオフ逸もよぎるほどアストロズは苦境にあった。
しかし、今日はバーランダーが圧巻。4点の援護を受けた3回裏、一死満塁のピンチでマリナーズの2番フリオ・ロドリゲスに対すると、約125キロのカーブで注文通りのショートゴロダブルプレーに。その後は危なげなくマリナーズ打線を退け、9回途中まで8奪三振1四球1失点の完璧なピッチングを見せた。
全盛期からはやや失われた球威をカバーすべく、今日は平均約124キロのカーブを駆使して、カーブの見逃しストライク+空振り率(CSW%)は41%。“ビンテージ”のピッチングを見せつけ、チームのプレーオフ争い脱落を防いだ。
そして、試合前は77勝79敗で並び、プレーオフ争いには首の皮一枚繋がっているという状態でパドレスとジャイアンツが激突。今日はパドレスがサイヤング賞最有力のブレーク・スネル、ジャイアンツがローガン・ウェブというエース対決になった。
スネルが6回7三振無失点と完璧な投球を見せる中、それを上回ったのはウェブの9回1失点の完投勝利だった。
110球の熱投、9回には一死2・3塁のピンチを背負いながらも、ウェブは淡々と投げ続けた。今日は投球の実に57%がチェンジアップ、今日投げた球の最速は150キロ、そして無四球と、四球も多い剛腕のスネルとは対照的な“色”をウェブは発揮し、最後まで投げ抜いた。ウェブの熱投によってジャイアンツは4.5ゲーム差と、依然として状況は厳しいものの、なんとか希望が残された。
残りの2試合では、レンジャーズがエンゼルスに逆転勝ち。これでアストロズとの2.5ゲーム差は変わらず、マリナーズへのリードは4ゲーム差にまで広がった。
ダイヤモンドバックスはヤンキースに逆転負け。試合前はワイルドカード3位カブスに0.5ゲームあったリードがこれで消滅し、勝敗でカブスと並ぶこととなった。