【2023グローバル・シチズン・フェスティバル】ローリン・ヒルがフージーズを再結成

現地時間2023年9月23日に米ニューヨークのセントラル・パークで開催された【2023グローバル・シチズン・フェスティバル】のヘッドライナーの一角を務めたローリン・ヒルが、ワイクリフ・ジョンとプラーズ・ミシェルをステージに呼び、フージーズがサプライズで再結成した。【グラミー賞】で<最優秀アルバム>を受賞したヒルのデビュー作『ミスエデュケーション』の25周年記念ツアーの一環として、一時休止していたトリオが再び戻ってきたのだ。

6時間のイベント中、雨が降り続いたにもかかわらず、ローリン・ヒルがステージに上がって、タイムリーな「エブリシング・イズ・エブリシング」(“変化、それはやがてやってくる”は、世界の貧困をなくし、気候変動に取り組もうという組織の大義を疑う人たちへの返答としてふさわしい)から 「エックス-ファクター」、「ドゥー・ワップ(ザット・シング)」まで、『ミスエデュケーション』を満足いくまで披露すると、【グローバル・シチズン】の参加者たちは魅了された。ヒルの歌声は今も歌うときは豊かで響き、吐き出すときは激しく器用だ。彼女を見ていると、歓喜のシンガロングと、呆然と動けなくなる瞬間が交互にやってくる。

ヒルは1998年のデビュー盤から6曲を披露した後、フージーズのバンド仲間を引き連れて、グループで最も愛されている4曲を演奏した。3人は「How Many Mics」を濡れた地面が足元から消えていくような熱狂で駆け抜け、「Ready or Not」の見事な解釈でテンションを維持した。「Killing Me Softly」は観客を美しい形で現実に引き戻し、マンハッタンの象徴的な夜景に囲まれながら(たとえ高層ビルの先端が嵐の雲に消えていたとしても)、名曲を体験する喜びを皆で分かち合った。その後、3人は「Fu-Gee-La」でセットを締めくくり、レッド・ホット・チリ・ペッパーズにステージを譲った。

フージーズが再結成で【グローバル・シチズン】を盛り上げたのは今回が初めてではない。ヒルの2021年のセットで3人は「Ready or Not」を披露し、15年ぶりの共演を果たした。そして彼らの今回の再結成は、【2023 グローバル・シチズン・フェスティバル】における唯一のサプライズではなく、彼らがステージを揺らす直前には、ハーレムのDJ/プロデューサー、D-ナイスがオールスターで#HipHop50に敬意を表し、このジャンルのパイオニアであるビッグ・ダディ・ケイン、新星のラプソディー、マイクの破壊者バスタ・ライムス、そして伝説的な言葉の魔術師コモンが、ヒップホップを生んだ街でヒップホップを祝福した。また、BTSのJUNG KOOKもサプライズでラトーをゲストとして呼び、全米No.1ヒット「Seven」のパフォーマンスを披露した。

2023年版の同フェスティバルは、これまでで最も持続可能なものとなり、ステージはすべて再利用・リサイクルされた材料で作られ、完全ベジタリアン・メニューには完全堆肥化可能なパッケージと食器が使用されるなど、様々な取り組みが行われた。極度の貧困をなくし、気候危機と戦い、公平性を促進するために活動しているグローバル・シチズンは、2012年にニューヨークでチケット制の無料コンサートを開催し始め、今年6月に仏パリで開催された【パワー・アワ・プラネット】コンサートを含め、世界中のステージに拡大している。

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