東京円、一時149円18銭 11カ月ぶり円安水準

1万円札と100ドル紙幣(ロイター=共同)

 26日の東京外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=149円18銭を付けた。昨年10月下旬以来、約11カ月ぶりの円安水準。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めを長期化させるとの観測が広がり、ドル買い円売りの動きが優勢だった。

 午後5時現在は前日比43銭円安ドル高の1ドル=148円86~88銭。ユーロは34銭円高ユーロ安の1ユーロ=157円57~61銭。

 FRBは物価高を抑えるため年内に追加利上げに踏み切るとの見方がある。これに対し、日銀は大規模な金融緩和を続けていることから、日米の金利差拡大が改めて意識された。

 鈴木俊一財務相は26日午前の閣議後記者会見で、円相場を「高い緊張感を持って見ている。過度な変動には、あらゆる選択肢を排除せず適正に対応する」と述べ、円安進行をけん制した。市場では、政府・日銀による為替介入に対する「警戒感は根強い」(外為ブローカー)との声があった。

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