給食停止問題で「ホーユー」破産手続き 学校では新たな問題も “温かい給食” 再開の見通しは立たず

広島県内の学校などの施設で食事の提供が突然止まった問題で、広島市の業者「ホーユー」が破産手続きに入りました。ただ、食事の提供がストップしている県立高校では、新たな問題が浮上しています。

破産手続きが始まったホーユーの負債総額は、およそ16億8000万円で、債権者は、およそ500社にのぼるということです。広島県内では、少なくとも7つの学校を含む、全国のおよそ150施設に食事を提供していましたが、9月に半分程度で提供が止まりました。

寮生向けの食事の提供が、1日から停止している広島県立三次高校です。学校では、三次市内の別の業者に協力を依頼して、昼と夜の弁当を提供してもらっています。

生徒たち
「前はご飯をおかわりできて、おなかを満たせたが、いまはおかわりできない」「温かい給食が食べられる場が戻ってくれば」

そんななか、学校は、ある問題への対応に追われています。

末川徹 記者
「寮にある厨房です。いろいろな調理器具が並んでいますが、『大型の冷蔵庫』は、ホーユーが持っていたものです。いまは使われていませんが、運び出すだけでも大変そうです」

ホーユーが持ち込んだシンクや食洗器などの物品は、計10台です。学校は、契約を解除したため、10月にも物品の移動を始めるつもりでした。

しかし、管理や処分の権利を持つホーユーが、破産手続きに入ったため、その見通しが立たなくなったのです。この間、次の業者が物品を入れることはできません。

三次高校 佐藤隆吉 校長
「(新しい)調理器具が入っても、すぐ提供できるわけではない。調理をしてもらう人を採用しないといけない。早く決まって、生徒たちに温かいおいしいご飯を早く提供してほしい」

新たな業者との契約については、広島県教育委員会が調整を進めているということです。

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