【ふるさと納税】10月からルール変更で県内でも “駆け込み需要” (静岡県)

応援したい自治体に寄付をして、返礼品をもらえると人気の「ふるさと納税」 10月にルールが変更することもあり、静岡県内でも対応に追われる自治体が。“駆け込み需要”でうれしい悲鳴も上がっています。

トイレットペーパーなどが人気の返礼品となっている富士市では、2022年の同じ時期に比べ、3倍もの寄付が集まっています。

(富士市 産業政策課 渡邉 祐華さん)

「総務省のルールが変わる報道により、毎月寄付額が増えている。9月においては昨年の3倍の寄付をいただいている」

ふるさと納税の発注や発送を担う市内の会社でも、うれしい悲鳴が…

(富士ビジネス 寺田 憲司さん)

「今日はこちらの倉庫で500個、ほかの倉庫もあわせて800個ぐらいに発送する。最初は喜んでいただいていたが、それを上回る、これ以上つくれないという悲鳴が聞こえている」

ふるさと納税をめぐっては、10月から「地場産品の基準」や「経費を寄付額の5割以下に収めなければいけない」などのルールが厳格化されることにより、寄付額の“値上がり”などが懸念されています。富士市では、10月に寄付額を値上げする予定はありませんが、“駆け込み需要”による寄付が増えているとみられています。一方、10月のルール変更により“値上げ”せざるを得ない自治体も…

(川口 卓也 記者)

「基準の厳格化によって、湖西市では9割の返礼品の寄付額が上がるということです」

湖西市では返礼品として、水産物や農作物など約340品を用意しています。中でも人気の返礼品が「浜名湖産のウナギ」

しかし、基準が厳格化されることで、10月から1万5000円の寄付額が1万8000円に変わるといいます。

(湖西市 文化観光課 久野 海晟さん)

「今まで経費として含めることがなかった、ふるさと納税以外の業務を兼任する職員の人件費などを、経費として含めることになり寄付金の見直しとなった」

他にも申し込みが多い防災用乾電池は、寄付額2万0000円から2万4000円に、ミカン10キロは、寄付額1万5000円から1万7000円になります。納税サイト大手「ふるさとチョイス」の担当者は「ルールの変更で、利用者も大幅に増えている」と話します。

(ふるさとチョイス 永田 理絵さん)

「ふるさと納税は例年10月ごろから急激に寄付件数が増えるが、ことしに関しては7月から右肩上がり。9月1日から25日の同じ期間で、昨年と比べ、2.6倍に寄付が増えている」

「駆け込み寄付」をする人が増えていますが、今後、寄付を予定しているはどうすればよいのでしょうか?

(ふるさとチョイス 永田 理絵さん)

「10月1日からは寄付額が値上がる自治体が多く出るので、いつも同じような返礼品に申し込んでいる人は、今のうちに寄付するのがよいかと思う、ただ、ふるさと納税は”旬”のものが多くある、旬のものを楽しむという意味では、年末にかけて寄付をするのもよいかと思う」

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