「秋の蚊」にご用心 気温25℃~30℃で動きが活発に 専門家「越冬前に必死に血を吸う」

秋らしい気候になってきた今注意が必要なのが「蚊」です。蚊は、気温が25℃~30℃になると動きが活発になると言われます。どんな対策を取れば良いのか取材しました。

長野市の公園で聞きました。

(最近蚊に刺されましたか?)
■女性(子どもが1歳半)
「刺されているこことか…耳の裏とか刺されているちくちくやられて公園にいくので葉っぱが多いからか良く刺される」
「自分でかいちゃうんで炎症が…上の子はかゆいと言ってつらそうで寝られなかったりするとかわいそう22」
■女性(子どもが2歳と0歳)
「夏に比べてどう?今ですね!今すごく刺される」
■女性(子どもが1歳10カ月)
「9月くらいにぬり薬が切れた。もういいかなと思ったけどまだ刺されるから買い足さないとと、それくらいかまれた」

こちらの男の子は虫よけのシールを帽子と洋服に貼り付け、対策をしていました。
それでも左の頬には虫刺されの跡が…

■女性(子どもが2歳半)
「暑い昼間は刺されないけど、夕方涼しくなって遊ばせていると油断するとすぐ刺される」
「ブーン、ちっくんされたね?ブーンちっくん」

刺されると赤くなり、かゆみを伴うのが厄介…ですがさらに心配なのが蚊を媒介した感染症です。
熊本県は、70代の男性が日本脳炎に感染したことを発表しました。男性は意識障害やけいれんなどの症状があったということです。
専門家は涼しくなってきたこの時期特に注意が必要だと指摘します。

■害虫防除秘術研究所・白井良和 代表
「最後の越冬をする卵を産むために、必死になって血を吸うということが考えられる。この春にたくさん蚊になってもらうためには、より多くの卵を産まないといけないということで、それでしたら吸血、血を吸って十分に栄養をとって、より多くの卵を産もうとしている可能性がある」

■楠原由祐子アナウンサー
「お彼岸のシーズンですが、蚊が発生しやすい場所の一つが…ここ墓地です」

お彼岸最終日。長野市の康楽寺が管理する墓地には墓参りに訪れる人の姿が。

■参拝者
「お盆にはきれいに刈ったんでしょうが、あっという間に草が伸びる」

草木が多いことに加え、花立てや水鉢は蚊の幼虫「ボウフラ」が発生しやすい場所です。対策としてはこうした水たまりを減らすことが需要ですが、お墓ではそうはいきません。

■墓参りに来た人
「よく(蚊に)食われる」

まさに、油断大敵な蚊。
松本市内の薬局を訪ねると。

■記者
「涼しくなると活性化するというのが蚊。こちらの薬局では今月に入り虫刺されのかゆみ止めの売り上げが増えています」

■とをしや薬局松本庄内店・大槻和紀 店長
「例年9月に入ればどんどん右肩下がりで、販売数が下がってくるが、また販売数が増えてきた」

虫刺され治療薬の今月の売り上げは22日までで、前の年の同じ時期と比べおよそ1.2倍。今、よく売れる背景には夏の猛暑の影響があるようです。
■とをしや薬局松本庄内店・大槻和紀 店長
「今年の夏場は猛暑で暑かったので蚊があまり動かなかった、秋になり涼しくなったことで活発になってきた」
■両親のためにかゆみ止めを購入
「刺されまくってます。父も母も2人で真っ赤なので。(両親は)夕方涼しくなってから畑に出るが昼間の暑い時はそんなに刺されない。涼しくなってからの方が蚊もいる」

では、いつまで注意が必要なのでしょうか?

■害虫防除技術研究所・白井良和 代表
「10月上旬くらいまで注意が必要。生きながらえている蚊については11月下旬くらいまで刺されることがあるので、長生きする蚊についてはこれからも注意が必要」

なぜ秋めいて来た今蚊に刺される人が多いのか…気温に関係しているようです。蚊は、30℃以上だといわゆる夏バテ状態で、活動が弱まるそうです。一方、最も活発になるのが、25℃~30℃だということです。では蚊に刺されないためにどうすればいいのでしょうか。
まず、蚊を発生させないことが大切です。排水溝にゴミや泥水がたまっていたら掃除をしておきましょう。鉢植えの水受けに水が溜まっていたら早めに捨てると良いということです。また、蚊を寄せ付けないために、服装選びにも気を付けましょう。長袖長ズボンで厚手のもの。さらに暗い色に集まる習性があるので明るい色の服がいいということです。

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