アディダス カニエ・ウェストとの契約解消を後悔 莫大な利益がパーに

アディダスがラッパーのカニエ・ウェストとの契約解消について、「最高のコラボレーションの1つを失った」と悔やんでいるという。昨年、一連の反ユダヤ主義的な暴言のスキャンダルによりカニエとの契約を打ち切った同ブランドだが、ビョルン・ガルデンCEOは現在、莫大な利益を生んでいたパートナーシップの終了を惜しんでいるそうだ。

ノルウェーのポッドキャスト番組『イン・グッド・カンパニー』の中でガルデン氏はこう話す。「彼は本意で言ったとは思いません。カニエ・ウェストは世界でも最もクリエイティブな人間の1人だと私は思います。音楽そして、ストリートカルチャー両方においてです。途轍もなくクリエイティブな彼とアディダスによるイージー・ラインは大成功を収めていました」「そしてクリエイティブな人間としてのいくつかの発言はあまりよろしくなかった。それによってアディダスとの契約が終わり、商品の撤回となったのです」

「非常に不運だった。なぜなら彼は本意で言ったわけではないですし、悪い人間だとは思いません。偶然出てしまっただけです」「それにより私たちはあのビジネスを失いました。歴史的にも最も成功したコラボの1つでしたから非常に悲しいです」「しかしサードパーティーとの仕事では起こり得ることです。それもゲームの一部です」

イェことカニエは当時ツイッターにこう綴っていた。「今夜は少し眠いが、起きたらユダヤ人たちにデスコン3を仕掛けにいく」「お前らは俺を弄び、自分たちの計画に反対する人間を全員排斥しようとした」

更にインスタグラムにショーン・”ディディ”・コムズとの会話のスクリーンショットを投稿、「奴はユダヤ人に管理されている」としていた。他にもパリでのイージーのファッションショーで「ホワイト・ライブズ・マター」とバックに書かれたTシャツを着ていたことで非難の嵐となっていた。

これを受けて10月に同ブランドは2015年から始まったカニエとのパートナーシップを終了、「容認できない、憎むべき、危険なコメント」であり、「多様性、包括性、お互いの尊敬と平等性」という自社の理念に違反しているとしていた。

一方カニエは同年12月、ツイッターにユダヤ民族を象徴するダビデの星とナチスドイツの国旗に用いられた鉤十字を合わせた画像をシェア、極右番組『インフォウォーズ』の司会アレックス・ジョーンズとのインタビューでこう答えていた。「ヒトラーにも良いところがある。人間それぞれが持ち込む価値があって、特にヒトラーは良いこともした」「ヒトラーに関して俺は大好きなことがたくさんある」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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