射水・新湊の空き家を宿に再生、分散型ホテルに 訪日客誘致へ地元で説明会

分散型ホテルの導入が計画されている放生津八幡宮前の通り

 空き家を宿泊施設として再生し、まち全体をホテルに見立てて観光客を受け入れる「分散型ホテル」を導入する計画が、富山県射水市新湊地域中心部で進んでいる。空き家を活用して地域の魅力を磨き、インバウンド(訪日客)を誘致する。26日、同市本町のクロスベイ新湊で計画の説明会が開かれた。

 計画は、観光や芸術の分野に取り組む射水市政策アドバイザー、石丸義男さんが考案した。新湊地域を流れる内川が「日本のベニス」と称されることにちなみ、イタリア発祥の分散型ホテルの導入を目指す。

 分散型ホテルは、イタリアで「アルベルゴ・ディフーゾ」と呼ばれることから、6月に一般社団法人「アルベルゴ・ディフーゾ新湊を拓く会」を設立した。

 放生津八幡宮(同市八幡町)前の通りにある空き家を宿や飲食店に再生する。本年度から空き家の取得を進め、2025年度に3、4軒の宿泊施設をオープン。市内の民泊事業者らの協力を得て宿を経営する予定だ。

 説明会には市内の観光関係者ら約50人が出席。石丸さんが計画を紹介し、「新湊の潜在的な価値を見直したい」と話した。

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