独禁法違反でアマゾン提訴 米当局「消費者に不利益」

米アマゾン・コムのロゴ=2022年4月、ニューヨーク(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】米連邦取引委員会(FTC)とニューヨークなど17州の司法長官は26日、米アマゾン・コムが商品販売の価格競争を阻害したなどとして、独占禁止法(反トラスト法)違反で西部ワシントン州シアトルの裁判所に提訴したと発表した。価格上昇を招き、消費者に不利益を与えたと主張している。

 FTCは競争を回復させる措置を求めており、裁判の経過次第では、事業の一部売却などビジネスモデルに大きな影響を与える可能性がある。

 FTCは訴えで、アマゾンが出品業者に対し、競合サイトでアマゾンよりも値引きして商品を販売することを抑止していると主張した。他サイトで安く販売した場合には、アマゾンの検索で商品が表示されにくくなるという。

 またアマゾンが自社製品を検索で優遇しているほか、出品者に高額な倉庫・配送サービスの利用を事実上義務付けていると指摘。販売者はアマゾンに依存せざるを得ず、総収入の50%近くを支払っていると述べた。

 アマゾンは「低価格と競争を通じて消費者に利益をもたらしている」と反論している。

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