ブルックス・ロビンソンが86歳で死去 Gグラブ賞16度の名三塁手

23年間のメジャー生活をオリオールズ一筋で過ごし、「ミスター・オリオール」として親しまれたブルックス・ロビンソンが86歳で死去したことが明らかになった。ロビンソンはオールスター・ゲーム選出18度、ゴールドグラブ賞16度などの輝かしい実績を誇る名三塁手で、1964年にはア・リーグMVPに選出。1966年、1970年と2度のワールドシリーズ制覇を経験し、1970年はワールドシリーズMVPにも選ばれた。1983年、有資格初年度で得票率92.0%を記録し、アメリカ野球殿堂入りも果たしている。

MLB機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「MLBに携わるすべての者がブルックス・ロビンソンの死を悲しんでいます。彼は史上最も偉大な守備型選手の1人であり、ワールドシリーズ制覇2度、1964年ア・リーグMVP、16年連続ゴールドグラブ賞など素晴らしいキャリアを過ごしました。引退後も野球界に貢献し続けました」と追悼のコメントを発表。オリオールズも「我々はブルックス・ロビンソンの死を深く悲しんでいます。1955年以降ずっと、オリオールズにとって欠かせない存在だった彼は、今後も永続的な影響を残し続けるでしょう」と述べた。

ロビンソンの最大の特長は「人間掃除機」とも呼ばれた、卓越した三塁守備だ。16度のゴールドグラブ賞は投手を除くと史上最多の受賞回数であり、投手を含めてもジム・カートと並んで歴代2位タイ。これを上回るのは18度受賞したグレッグ・マダックスだけである。

打撃面でも毎年コンスタントに活躍し、通算2848安打、482二塁打、268本塁打、1357打点を記録。自身唯一の打撃タイトルである打点王を獲得した1964年はMVPに選出され、有資格初年度で殿堂入りを果たした史上初の三塁手となった。また、背番号「5」はオリオールズの永久欠番となっている。

引退後は解説者などを務め、オリオールズという球団に携わり続けた。21世紀に入ってからは健康上の問題も重なったが、それでも偉大なOB選手として影響力を発揮。引退45周年の昨年9月24日(現地時間)に「サンクス・ブルックス・デー」が開催されたのはその象徴と言えるだろう。

AP通信で長年スポーツライターを務めたゴードン・ベアードはこう記している。「ブルックスは自分の名前をキャンディバーの商品名にしてほしいと頼んだことはない。でも、ボルティモアの人々は自分の名前にブルックスの名前をつけた」。ロビンソンの影響力は今後もボルティモアの街、そしてオリオールズに残り続けるに違いない。

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