新型多機能フリゲート艦「によど」命名・進水式 26日に実施 三菱長崎造船所 

進水を祝う護衛艦によど=長崎市、三菱重工業長崎造船所長崎工場

 防衛省の新型多機能フリゲート艦(FFM)の命名・進水式が26日、長崎県長崎市飽の浦町の三菱重工業長崎造船所長崎工場であり、「によど」と名付けられた。同造船所で建造された「もがみ」型の7番艦。今後、各種装備を取り付ける艤装(ぎそう)工程などを経て、2024年度中に引き渡される予定。
 防衛省によると、「もがみ型」は計12隻の建造を予定している。長崎造船所では現時点で、このうち8隻を受注。によどは、もがみ、3番艦「のしろ」、4番艦「みくま」、5番艦「やはぎ」、6番艦「あがの」に続く6隻目。9、10番艦は現在、建造中。
 によどは、愛媛県と高知県を流れる仁淀川に由来。全長133メートル、幅16.3メートル、基準排水量3900トンで乗員は約90人。平時の警戒監視対応、有事の対潜水艦戦、対空戦、対水上戦に加え、従来は掃海艦艇が担っていた機雷の掃討・敷設機能も備える。機能の集約により、従来護衛艦よりもコンパクト化と省人化を実現。建造費は、岡山県玉野市で建造中の8番艦と合わせて約947億円。
 式には関係者約160人が出席。防衛省の増田和夫防衛事務次官が艦艇の名前を読み上げ、綱を切断。風船や紙テープ、花火で進水を祝った。

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