NHK新規起用見合わせ、紅白も ジャニーズ性加害問題

東京・渋谷のNHK放送センター

 ジャニーズ事務所の性加害問題を巡り、NHKの稲葉延雄会長は27日の定例記者会見で、同事務所の被害者への補償や再発防止の取り組みが十分と判断されるまで、所属タレントの新規の起用を見合わせると発表した。年末の紅白歌合戦も同様の方針という。

 NHKは同日から、新規の出演依頼の見合わせを実施。同事務所側にも意向を伝えた。既に契約しているタレントの起用は継続する。被害者の補償などの取り組みが適切かつ迅速に行われるよう、口頭で要請もしたという。

 同事務所は10月2日、会社運営の方向性について公表する予定。NHKの担当者は今後の対応について「(10月2日の発表は)当然重要な要素だが、事務所と直接の対話も続け、その内容も含め判断する」と述べた。紅白歌合戦には近年5、6組の所属グループが出場していたが、依頼見合わせが解除されなければゼロとなる。

 一方、同事務所のタレントが多数出演する音楽バラエティー番組「ザ少年倶楽部」について、山名啓雄メディア総局長は「内容の見直しも含め検討を進める」と話した。

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