悠仁さま 秋篠宮家への“逆風”にもめげない成長ぶり…積まれていた“天皇の研鑽”

秋篠宮ご夫妻がベトナムに出発された9月20日朝、筑附へ向かう道を歩く悠仁さま

秋篠宮ご夫妻がベトナムに出発される直前の9月20日朝、悠仁さまは筑波大学附属高等学校(以下・筑附)へ向かって歩まれていた。ネイビーのTシャツと黒のパンツというスポーティな装い。そして、背負われているリュックサックは、以前よりも中身がパンパンに詰まっているように見えた。

新型コロナウイルスに感染され9月14日から療養されていた悠仁さまだが、重たそうなご様子も見せずに、軽やかに歩かれていた。

「高校2年生となられた悠仁さまの周りには、大学受験に向けて本格的な勉強を始めている生徒も少なくありません。

悠仁さまも周囲と同じように、受験を意識した学習を増やされ、リュックサックには教科書以外に参考書など、さまざまな教材を詰め込んで登校されていると聞いています。休み時間には教員に質問したり、クラスメートと課題の解き方を教え合ったりしているそうです」(皇室担当記者)

現在の皇室典範により、将来的に天皇に即位する運命を背負われている悠仁さま。一歩ずつではあるが、その将来に向けて着実に成長の歩みを進められている。宮内庁関係者は、

「9月上旬には筑附の文化祭がありましたが、ご友人たちと屋台のお好み焼きやベビーカステラを笑顔で頰張って、来場した保護者との写真撮影にも気さくに応じていらっしゃったと聞きました。

また悠仁さまは、親しいご友人からは“ひーくん”と呼ばれているようです。肩の力を抜いて過ごすことができるご友人にも恵まれ、学校生活をとても楽しく過ごされているそうです」

眞子さんの結婚以降、30億円以上ともいわれる費用を投じて行われた秋篠宮邸の改修工事の不透明さや、佳子さまの“別居”問題に対して、国民からの厳しい視線が注がれた。ご両親やお二人の姉に対してばかりでなく、こうした“逆風”は、これまで悠仁さまにも容赦なく吹きつけてきた。

「お茶の水女子大学附属中学校から『提携校進学制度』を用いて筑附に進学したことに対して、悠仁さまにネガティブな意見があったのも事実です。また、コンクールで受賞した作文に引用文献の記載漏れがあったことに批判が集まったことや、来日した海外の高校生との交流行事での“無表情”ぶりが話題になったこともありました」(前出・宮内庁関係者)

■稲の研究に静かな情熱を燃やされて

だが、“試練”に直面しつつも、悠仁さまは静かに研鑽を積まれていたのかーー。

「7月に初の地方でのご公務として、秋篠宮さまと鹿児島県を訪問された際も、同世代の高校生とほほ笑みながら語らわれていました。悠仁さまは幼いころから生物学に興味を抱かれており、同じような関心を抱く学生と楽しそうにお話しになる光景には、顕著なご成長ぶりを感じました。

さらには、先日17歳のお誕生日に際しての“ご近況”で、中学校時代に始められた稲の遺伝子や品種改良に関して自由研究を継続されていることが公表されました。悠仁さまは夏休み中に、茨城県つくば市にある農業・食品産業技術総合研究機構をお一人で訪れ、研究者たちに質問されていたそうです。

これほどまでに稲の研究への情熱を燃やされていることには、宮内庁内部でも驚く声が上がりました」(前出・皇室担当記者)

皇室にとって稲は、ただの農作物の一つではない。皇室ジャーナリストの久能靖さんはこう話す。

「天皇がその年の新しい米を神々に捧げる新嘗祭など、皇室の祭祀にとって米は、古来大切なものとされてきました。昭和天皇、上皇さま、天皇陛下は、代々皇居で田植えから稲刈りまでを行われ、収穫されたお米を神々に捧げ、五穀豊穣を祈られてきたのです。

代々の天皇は生涯を通じてライフワークとする研究に取り組まれています。昭和天皇はヒドロ虫類の分類学を、上皇さまはハゼなどの魚類を研究されてきました。天皇陛下も、学生時代から水の問題について多分野にまたがる研究をなさっています。

悠仁さまが稲の研究を熱心に続けられ、生涯にわたる研究テーマになるのであれば、とても喜ばしいことだと感じています」

試練を乗り越えられる過程での悠仁さまの“覚醒”――。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、“将来の天皇”の成長のあるべき姿であると、喜びを交えながらこう語った。

「生き物や農耕文化への関心は、将来への学びにつながるものとして、そして近代以降の天皇が大切にされてきたなさりようにも通じる分野と言えます。

上皇さまや天皇陛下と同じように、多くの同級生と学生生活を過ごされることは、一般国民のライフスタイルへの理解を深めるためにも望ましいことです。今後もそうしたご姿勢を大切にされ、国民との信頼を育まれることを願ってやみません」

“僕が天皇に”ーー。教材をたくさん詰め込んだリュックサックを背負うかのように、誰よりも重い運命が双肩にのしかかる日々。悠仁さまは今日も一歩ずつ、即位するその日を目指して歩まれている。

© 株式会社光文社