「ハードセッティング目指す」日本女子OP コースレートは“79.9”

海沿いの18番ホール。多くの木が伐採された(撮影/谷口愛純)

◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 事前(27日)◇芦原GC海C(福井)◇6528yd(パー72)

大会コースセッティングについての会見が開幕前日に行われ、ゼネラルプロデューサーの戸張捷氏、コースセッティングコミッティチェアマンの山中博史氏が出席した。

今年の会場は日本海に面する福井県あわら市の芦原ゴルフクラブ 海コース。「日本女子オープン」の開催は1983年以来2度目となる。総距離は6528ydと決して長くはないが、打ち上げのホールが多くコンパクトなグリーンが難度を上げる。「ショットでフェアウェイに置ける選手が上位に来る。ラフに入ると0.5ストローク損をする」と戸張氏は話した。

加えて「海沿いの木を切って、風の影響で本来のゴルフの楽しさ、難しさが出るように」(山中氏)と、大会開催に向けて大幅に木を伐採。松くい虫の影響で伐採した4000~5000本のほか、大会に合わせて2000~3000本を切ったという。海沿いの17番(パー3)、18番(パー5)と左サイドに海が面しており、終盤でドラマが期待できそうだ。

開幕前に計測されたコースレーティングは「79.9」。当地で前回行われた83年大会(悪天候により3日間54ホールに短縮)も、アンダーパーで終えたのは通算1アンダーで優勝したト阿玉(台湾)ただ一人というハイスコアの展開だった。

山中博史氏(左)と戸張捷氏(右)が会見に出席した(撮影/谷口愛純)

難度の高さがうかがえる一方で、今年の暑さと開幕前に降った雨の影響で、想定よりもグリーンは柔らかくなっているという。戸張氏は「本当はもう少し硬くなって難しくなるとオープン競技としては理想。(硬さを示すコンパクションは)23~24まで行きたかったが、22くらいだと思う」と話す。あすも雨予報とあり、この日の練習ラウンドの全組スタート後に芝をカットする予定。「去年からフェアウェイを狭く、グリーンは硬くというハードなセッティングを目指している。そこに向けてはあと15%くらい足りない」(戸張氏)と明かした。

また、例年からの変更点として、9分だったスタート間隔を10分に伸ばす。「9分間隔だと(ホールの)中で詰まってしまう。日没ギリギリで終わるのを防ぐため、スムーズに動くようトライする」(戸張氏)と理由を説明する。

出場選手は予選会から勝ち上がった60人を含む120人(うちアマチュア26人)。山中氏は「心技体が最も充実した選手が優勝するのを念頭に置いている」と話した。(福井県あわら市/谷口愛純)

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