観光施設利用3.2%増76万人 岡山県内8月 旺盛な訪日需要波及

 岡山県は27日、県内主要観光施設30カ所の8月の利用者数を公表した。総数は76万572人で前年同月比3.2%増加。新型コロナウイルス流行前の2019年同月(78万3974人)はわずかに下回ったが、インバウンド(訪日客)の回復に加え、大型観光企画による誘客が押し上げたとみられる。

 岡山桃太郎空港(岡山市)発着の台北線は8月搭乗率が93.3%と絶好調をキープ。8月に運航を再開した上海線も75.3%と19年度平均を上回り、旺盛な訪日需要が県内にも波及。県内各地で展開している「おかやま夏旅キャンペーン」(7~9月)では、関連イベントを行う後楽園(岡山市)やひるぜんジャージーランド(真庭市)で19年同月比を上回った。

 3県民局単位では、備前が26万8428人(前年同月比0.2%減)備中が26万1043人(14.8%増)美作が23万1101人(4.1%減)。備中の増加は倉敷市美観地区の集客がけん引した。

 24年に県北部で初開催のアートプロジェクト「森の芸術祭」、25年には大阪・関西万博が控えることを踏まえ、県観光課は「インバウンドをさらに呼び込むため、再訪したくなるような魅力ある観光地づくりを着実に進めたい」としている。

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