宮城県の秋の味覚はらこめし サケの不漁と物価高で販売店が苦境

宮城県の秋の味覚はらこめしが旬を迎えていますが、記録的なサケの不漁と物価高の影響で販売する店が苦境に立たされています。

ご飯の上に旬のサケとイクラをふんだんに盛り付けた、宮城県の郷土料理はらこめし。

亘理町のおしか商店では、多い日で1日1000食のはらこめし弁当を販売していますが、全国的に続く記録的なサケの不漁が大きな影を落としています。

おしか商店森義洋さん「はらこめしの提供は、以前は9月から始まって12月の半ばくらいまででしたが、現在は北海道の水揚げが終わるのも早くなっているし11月いっぱいやれたら良い方というのが正直なところです」

宮城県によりますと、宮城県のサケの漁獲量は震災後、最も多かった2013年度には6500トンほどありましたが、2022年度は87トンにまで激減しました。

平均卸売価格は1約800円と、2013年度の2倍以上に高騰しています。

おしか商店では、1300円だったはらこめしの弁当を2022年にやむを得ず2000円に値上げしました。

光熱費や箱代など物価の高騰で経費がかさんだため、更に200円の値上げに踏み切りました。

おしか商店森義洋さん「(弁当箱などの)部材だって毎年上がっています。これはもう何かで上げていかないと。この文化や名物がすたれていく、数が出せないという状況は危惧するところですよね」

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