スシローが回転すしをデジタルで再現「デジロー」試験導入 注文額に応じてゲームもできる

回転すしチェーン「スシロー」を展開するあきんどスシロー(大阪府吹田市)が27日、都内で「GO!スシロー40周年 事業戦略発表会」を開催し、デジタルビジョンとレーンを融合した「デジロー(デジタルスシロービジョン)」を、28日から新宿西口店などで試験導入すると発表した。

デジローは、各テーブル席に65インチハーフサイズのデジタルビジョンを設置。レーンにすしが流れるのをデジタルで再現した。タッチパネルでそのまま注文でき、商品はテーブル専用のレーン「オートウェイター」で届く。注文額に応じてゲームができる「だっこずしゲーム」も導入する。

すでに江坂店(吹田市)で先行導入されており、10月からは天白焼山店(名古屋市)でも稼働する。あきんどスシローの新居耕平社長(44)は「40周年というタイミングを機に、回転寿司の一歩先を創っていきたいと考えた中で、新型コロナウイスルのまん延という外食企業にとっては非常にインパクトの大きい出来事があった。外食シーンにおいては、これまで以上に楽しい空間づくりを行う必要があると考えていた。デジタルの力を加え、商品を流していたときの回転すしならではの楽しさを新たな形で表現した」と話した。

新居氏は、顧客の意見や支持を見極めたいとして「まずは少し長い時間取り組みながら、判断したいと考えております」と、3店舗でのデジロー導入は試験的だとした。

1975年(昭和50)に大阪市阿倍野区の立ちすし店「鯛すし」を前身とするスシローは、1984年10月に回転すし1号店を大阪府豊中市に出店。40周年を記念した「40周年!大大大大感謝祭り」として、10月4日から「大切りめばち鮪」を、同月18日からは「本鮪中とろ」を全店100円(税込)で提供する。

新居氏は「昨今食料品であったりとか、ガソリンもそうですけど様々な物の値段が上がっている。そういった中で、スシローを日々ご利用いただくお客様に感謝の気持ちを込めて、昔と同じ価格の100円とさせていただく。スシローとしてはまぐろということで、人気ナンバーワンを一番最初に販売したい」と意気込んだ。

また、今後スシローが以前のように注文していないすしをレーンに流すかを問われた新居氏は「社内プロジェクトでいろいろ意見が分かれ、お客様からも意見が分かれている」と明言を避けた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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