舞台は整った。J1横浜Mは29日、勝ち点1差で追う神戸との首位攻防戦(午後7時・日産ス)に臨む。注目は19ゴールで得点ランキングトップを並走するアンデルソンロペス(30)と、大迫勇也(33)の両エース。前節2ゴールで波に乗るブラジル人ストライカーは「こういったビッグゲームが大好き。素晴らしい試合にしたい」とエナジー全開だ。
頼もしい主砲である。リーグ3戦勝ちなし、直近のアジア・チャンピオンズリーグ初戦も完敗して迎えた24日の鹿島戦。0―1と劣勢に立たされる中、勝負強く2度ネットを揺らして暗雲を振り払った。
「マリノスは大一番でいい結果を出している。ピッチ内で大きくなるイメージ。チーム全体がいいパフォーマンスができると、僕も自然といいパフォーマンスができるんだ」とアンデルソンロペス。20点の大台は目前だが、「あと何点決めるかは考えていないよ。マリノスが優勝できれば自然と得点王が見えてくると思う」と献身を誓う。
目指すタイトルへ立ちはだかるのは〝半端ない〟ストライカーだ。アンデルソンロペスは「目の前で決めたいという気持ちは特にないよ」とどこ吹く風。ただ、DF陣にとっては素早い攻守の切り替えや個の力でマークをはがす神戸の攻撃力はやはり脅威である。
「相手は前線にタレントが多いが、守備から相手を圧倒したい」とCB角田。特に大迫は自らが決める能力だけでなく周りを生かすプレーも巧みで、「起点をつくらせないことや、予測で相手が嫌がることをするのが一つ。あとは簡単にクロスを上げさせないこと」と最大限の注意を払う。
鹿島戦の逆転勝利でムードは最高潮だ。「残り6試合全勝する勢い。ここを勝ってこそ上にいく権利を得られる」と角田。今季最大のヤマ場を制し、全速前進だ。