裁判員経験者ら審理の課題議論 岡山地裁で意見交換会

裁判員裁判の課題などを話し合った岡山地裁での意見交換会

 裁判員を経験した市民と検察官、裁判官、弁護士による意見交換会が27日、岡山地裁(岡山市北区南方)であり、審理の進め方や裁判員の負担軽減について意見を交わした。

 30~60代の裁判員、補充裁判員の経験者6人が出席。覚醒剤の密売事件を審理した50代男性は、証拠調べで覚醒剤の取引記録が細かく読み上げられ「頭に入りにくかった」と振り返り、検察官は「供述を交えるなどめりはりを付ける努力をしている」と答えた。

 裁判員の負担について会社員の60代男性は「子育て中の娘が裁判員になると子どもの預け先が必要。託児制度があれば」と提言。自営業の40代男性は休業すれば収入も減るとして「日当を上げるか、土日曜や夜間にも開催して参加しやすくできないか」と話した。

 意見交換会は2010年からあり、19回目。成人年齢の引き下げで裁判員に選ばれる可能性がある高校生の関心を高めようと、倉敷南高の生徒9人にビデオ会議システムで見学してもらった。

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