星稜2季連続V 北信越高校野球

延長十回に素早いフィールディングでスクイズを防いだ星稜の佐宗(右)。捕手は2安打と活躍した河上=金沢市民野球場

  ●延長十一回、航空石川に6―5

  ●小松大谷が第3代表 金沢学院大附に4―2

 第149回北信越高校野球石川県大会最終日(27日・金沢市民野球場=北國新聞社後援)決勝と第3代表決定戦が行われ、決勝で星稜が航空石川を延長十一回タイブレークの末、6―5で下し、2季連続44度目の優勝を果たした。秋は2年ぶり22度目。第3代表決定戦は小松大谷が金沢学院大附に4―2で勝利し、2季連続17度目、秋は2年ぶり13度目の北信越大会出場を決めた。北信越大会は10月14、15、21、22日に福井県で行われる。

  ●好救援の佐宗が殊勲打

 星稜は延長十一回、2死二、三塁で8番・佐宗翼が放ったサードへの内野安打が決勝点となった。「雨で芝がぬれていたので三振だけしないように当てにいった」。エースの執念のバッティングが2時間36分の激闘を制し、優勝をつかみ取った。

 九回は2点リードで迎えたが、航空石川が粘りをみせ同点に追いつかれた。七回から登板した佐宗は準々決勝(23日)、準決勝(24日)に続く3連投。「真っすぐが全然だめで調子は悪かった」と振り返るも、延長十回には素早いフィールディングでスクイズを防いだ。

 夏の甲子園で好投して以降、キレのある球を目指し体重アップに励んだ。3キロの増量に成功し、球の質も上がったと実感。山下智将監督も「延長での落ち着き方はさすがエース。頼りになった」と称賛した。

  ●西川125球粘投

 小松大谷は先発西川大智が8回⅔を125球で2失点と要所を締める粘りの投球で勝利を呼び込んだ。

 雨が降る中でのマウンドにも「前日から肩が軽かった。テンポ良く投げることを心掛けた」と西川。最速135キロの真っすぐを中心にスライダー、チェンジアップを投げ分けた。八回は1死一、二塁で一打同点のピンチだったが、高めの真っすぐで4、5番を打ち取った。

 主将を務め、打順も5番と中軸を担う。「責任は大きいけどやりがいがある」と話し、西野貴裕監督も「これくらいやってほしいと思ってキャプテンを任せた。今日は彼の粘りが全て」とたたえた。

好投した小松大谷の西川

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