湯布院町内の交通事故、昨年比6割増 1~8月、町外在住者による物損目立つ【大分県】

道の駅ゆふいんでライダーに啓発活動をする湯布院幹部交番の署員=由布市湯布院町川北

 【由布】秋の全国交通安全運動(30日まで)に合わせ、大分南署湯布院幹部交番は啓発活動に力を入れている。由布市湯布院町内では、8月末までの事故件数が昨年同時期に比べ6割増加。町外在住者による物損事故が多く、観光客らに安全運転を訴える。

 24日は、同幹部交番の署員4人が同町川北の「道の駅ゆふいん」で啓発活動。▽スピードを出し過ぎない▽交差点での安全確認徹底―などを呼びかけるチラシを配布した。九重町内では同日、ツーリング中の男性が死亡する事故が起きた。30日は大分南署と玖珠署が合同で同道の駅に立ち、ライダーらに注意喚起をする。

 湯布院町内では、1~8月に人身事故15件、物損事故493件の計508件(いずれも速報値)の事故が発生した。昨年同時期の319件に比べ、189件多い。

 同幹部交番が1月から始めた物損事故の分析によると、493件のうち、約8割が観光客ら町外在住者だった。レンタカーでの事故が約4割を占めた。これらの割合は4月末までの集計結果と同様の傾向となった。

 カーナビを見たり、施設や建物を探したりして前方不注視となり、事故を起こすケースも多いという。

 同幹部交番の小林靖正所長は「不慣れな道を走行している車が多いことを住民は認識し、事故に巻き込まれないよう十分に注意をしてほしい」と話す。

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