単身赴任を義務付けられた海上自衛隊員が自宅通勤3年間 「家族との関係悪化恐れた」

海上自衛隊舞鶴地方総監部

 海上自衛隊舞鶴地方総監部は28日、緊急参集のために指定された官舎に住まなかったとして、舞鶴警備隊の50歳代の男性佐官を停職6カ月の懲戒処分にした。

 同総監部によると、佐官は緊急参集要員に指定されていた2019年8月から22年10月の間、居住が義務付けられていた官舎に住まず、自宅から通勤したという。上司の聞き取りで発覚し、佐官は「家族と離れて暮らすことによる関係悪化を恐れた」と説明。受け取った単身赴任手当117万円を国に返還したという。

 また、同警備隊の50歳代の男性海曹長も部隊に届け出ていた賃貸住宅ではなく、実家に住んでいたとして減給30分の1(1カ月)の懲戒処分にした。海曹長は「身の回りの世話をしてくれる実家の生活に甘えてしまった」と話しているという。

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