豆乳で美活!豆乳に含まれる美容に嬉しい成分とは?

健康的なイメージのある豆乳ですが、特に女性では美容のために取り入れている方も多いようです。今回は、豆乳と美容の関係にせまります。

豆乳は美容にいいと言えるの?

 まず、豆乳と美容の関係を調べた研究論文があるかどうか確かめてみたところ、豆乳を飲むと肌質がよくなるのか?アンチエイジングに効くか?など、直接的な関連を調べた研究はまだあまり実施されていないようでした。よって、現時点では、科学的根拠に基づいて良し悪しに関してはっきりと言及することはできません。

そもそもの話ですが、美は健康の上に成り立ちます。美しさに磨きをかけたいなら、栄養バランスの良い食生活を意識することが大切です。豆乳には美容・健康をサポートする、さまざまな栄養成分が含まれているのは事実と言えるでしょう。

 豆乳に含まる美容・健康に嬉しい成分

 豆乳には、お肌をはじめ体を構成するもととなるたんぱく質、日本人が不足しがちなカルシウム、特に女性は積極的に摂りたい鉄、葉酸などの栄養素が含まれています[1]。その他にも、大豆イソフラボンに加え、サポニンやレシチンといった抗酸化物質を含む点も注目されており、それゆえ美容への意識が高い方が積極的に取り入れているようです[2]。抗酸化物質とは、活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑える物質のことです。活性酸素は体内で大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、老化を引き起こす原因のひとつとなると考えられています[3]。

普段の食事に豆乳をプラスすることで、不足しがちな栄養素や抗酸化物質を手軽にとれるのは嬉しいですよね。

 美活におすすめの豆乳選びのコツ

 豆乳には、一般的に「無調整豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3種類があります。美容を意識して豆乳を毎日の食生活に取り入れたい場合、たんぱく質などの大豆の栄養素を最も効率よくとることができる「無調整豆乳」がおすすめです。また、商品によって異なりますが、「調整豆乳」にはカルシウムが添加されている傾向があり、平均的に「無調整豆乳」の約2倍の量を含みます[4]。カルシウムが不足気味だと感じている方は「調整豆乳」を選ぶのも良いでしょう。最近は砂糖などの甘味料を加えていない調製豆乳も出ていますので、より健康的に楽しめて嬉しいですね。

 ただし、必ずしもおすすめした種類を選ばなくてはならない、という意味ではありません。適量を継続的に取り入れることが重要になりますので、ご自身が美味しいと感じるお好みの豆乳を見つけて、日々の食生活に豆乳で美活を楽しんでみてくださいね。

 10月12日は豆乳の日!

 毎年10月12日は豆乳の日。豆乳に関する理解・関心を高めることを目的に、食料品に関する記念日が多い10月の中で「10(トウ)2(ニュー)」という語呂合わせから12日を選び、日本豆乳協会が2008年に制定しました。

 豆乳メーカー各社がキャンペーンなどを積極的に実施するタイミングですので、ぜひチェックしてみてください。この機に改めて豆乳に目を向けてみてはいかがでしょう。

【参考文献】

[1]
文部科学省, 日本食品標準成分表2020年版(八訂), 豆類/だいず/[その他]/豆乳/豆乳
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=4_04052_7&MODE=0

[2]
内閣府食品安全委員会, 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html

[3]
厚生労働省, e-ヘルスネット, 抗酸化物質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html

[4]
文部科学省, 日本食品標準成分表2020年版(八訂), 豆類/だいず/[その他]/豆乳/調整豆乳
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=4_04053_7


【プロフィール】藤橋ひとみ
株式会社フードアンドヘルスラボ
代表取締役、管理栄養士
東京大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。すべての人が毎日の食事で
心と体のトラブルを予防・改善できる社会づくりに貢献すべく、レシピ開発、コラム執筆、メディア出演など幅広く活動中。豆乳マイスタープロのほか大豆製品に関する資格を多数取得し、管理栄養士の知識を活かしながら、その魅力を発信している。

 【ホームページ】https://is-food-health-labo.com/

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