特定外来のアリ県内で初確認 和歌山市で「アルゼンチンアリ」、生態系への影響懸念

アルゼンチンアリ(環境省提供)

 和歌山県は28日、特定外来生物のアルゼンチンアリが和歌山市内で確認されたと発表した。県内では初めて。毒性はなく、人への直接的な被害はないが、繁殖力が高いため、生態系への影響や集団で住宅に侵入するといった生活環境被害が懸念されるという。

 アルゼンチンアリは南米原産。体長2~3ミリほどで薄い黒褐色。国内では1993年に広島県で初めて確認されて以降、各地に広がっている。

 県自然環境室によると、今月15日、環境省が実施する特定外来生物のヒアリの全国港湾調査の際、和歌山下津港西浜岸壁付近で、アルゼンチンアリ80匹ほどの生息を確認した。県は環境省や和歌山市と協力し、生息範囲の確認や定着防止に取り組むとしている。

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