【流改懇】医療上必要性の高い品目を流通交渉で「別枠」設ける案提示/流通改善GL改訂を議論

【2023.09.28配信】厚生労働省は9月28日、「第35回 医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」(流改懇)を開き、流通改善ガイドライン(GL)の改訂について議論した。

座長の三村 優美子氏は、議題である流通交渉に「別枠」という分類を設けることに対して、これまでも流通改善GLにはコストがかかる品目や一定の要件を持つ品目については「除外」するとしてきたと説明した上で、「実態としてはそれぞれの場合において考え方は必ずしも同じではなかった」として、改めて品目設定の必要性があることを説明した。

その上で、三村氏は「別枠」に関しては安定供給確保の側面が大きいとし、相応しい医薬品カテゴリーとしては、基礎的医薬品、安定確保医薬品(カテゴリーA)、不採算品再算定品を挙げた。そのほかもともと別途、医療用麻薬など特別なカテゴリーもあるとした。単品単価取引を前提としつつも、まずは優先的に別枠としたらどうかとした。

この「別枠」を流通改善GLに明記することを引き続き議論する。

「別枠」については、厚労省「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会報告書」において、「総価取引を改善するための措置として、医療上必要性の高い医薬品については、過度な価格競争により医薬品の価値が損なわれ、結果として安定供給に支障を生じさせるおそれがあるため、当該医薬品を従来の取引とは別枠とするなど、流通改善に関する懇談会等で検討の上、流通改善ガイドラインを改訂して対処していくことが必要である」と記載されている。

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