川崎・多摩区の噴水ろ過装置 市長が購入指示か メモ判明「泣きついたので買ってあげて」 

福田紀彦市長(資料写真)

 川崎市多摩区の生田ふれあい広場に設置されている噴水のろ過装置について、同市の福田紀彦市長が購入を指示したことを示唆するメモの存在が28日の市議会決算審査特別委員会環境分科会で明らかにされた。市上下水道局は、メモと関係会議の議事録の内容が一致しているとし、ろ過装置購入の経緯について調査する方針を決めた。

 この広場は、市が生田浄水場用地の一部を整備し今年3月に全面オープンした。噴水は地下水を利用していて、水道用ろ過材メーカー「日本原料」(同市川崎区)が開発したろ過装置によって浄水している。

 問題のメモは、今年9月に市職員から吉沢章子氏(無所属)に届いたという。メモには、市がモバイルシフォンタンクと呼ばれる同社のろ過装置を別の場所で実験的に使用していたものの、導入を見送り、その後に広場の噴水設置に伴い同社のろ過装置が導入されたという趣旨の記述がある。

 こうした経緯に関連して「日本原料が市長に泣きついたので、今回は買ってあげてというところから話が来ている」と記されている。

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