臨時国会、10月20日召集へ 補正予算案提出するかどうか焦点

首相官邸に入る岸田首相=29日午前

 政府は、臨時国会を来月20日召集とする方針を固め、与党幹部に伝達した。政権関係者が29日明らかにした。先の内閣改造後、初の国会論戦が行われる見通し。岸田文雄首相は物価高などに対応する経済対策を来月末に策定する方針。財源を裏付ける23年度補正予算案を国会提出するかどうかが焦点となる。与野党には、国会冒頭や経済対策決定後に首相が衆院解散に踏み切るのではないかとの観測がある。首相と公明党の山口那津男代表は29日昼、官邸で会談した。

 10月20日召集の場合、当日に首相が所信表明演説に臨み、23~25日に衆参両院本会議で与野党による代表質問を実施する日程が想定される。与党内には会期を12月上旬までとする案が出ている。

 首相は今月25日記者団に、経済対策を策定した後「速やかに補正予算の編成に入ることとしたい」と表明。衆院解散について聞かれ「経済対策をはじめ先送りできない課題に一意専心、取り組んでいく。現在それ以外のことは考えていない」と述べた。一方で補正予算案を臨時国会に提出するとは明言しなかった。

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